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80年前の社会状況と似てきた日本社会  中日新聞 『<忘却の気配 戦後70年>(1) 自画自賛』から

                                                    2015年6月4日  中日新聞
                                                    (原文とリンクしてあります。↑ )
 あの戦争はすさまじい破壊と喪失をもたらした。が、同時に、二度と再び同じ道を歩まないという、深く重い教訓を残した。その上に築かれてきたのがこの七十年の平和である。だが、今、どこか「あのころ」につながる気配が漂いつつある。私たちは、忘れかけているのだろうか。

 『こんなに世界から愛されている日本』『世界から絶賛される日本人』…。書店の「日本人論」コーナーには最近、日本を褒める本があふれる。アニメや漫画、和食といった文化から、治安の良さに街頭の清潔さ、細やかなサービスに至るまで、あらゆる分野でニッポンはすごい、らしい。

 昨年末に出版されたムック本『JAPAN CLASS それはオンリーインジャパン』は十万部を超え、今年五月に二巻目も出版されるほどの好調さだ。 外国人がネットに書きこんだ日本文化などへの褒め言葉を再編集した内容。 版元の東邦出版社長、保川敏克(50)は「嫌韓本や右翼的な本ではなく、日本礼賛を外国人の発言で読ませたのが受けた」と分析する。
     自画自賛本
                 「偉い」「すてき」「愛されている」。自画自賛本にはそんな言葉が並ぶ

 ここで似たタイトルの本をもう一冊。『世界に輝く日本の偉さはここだ』。目次には「時計のように正確な鉄道」「美的趣味は世界第一」などの表題が並ぶ。 実はこの本、八十二年も前のもの。 新潮社が一九三三(昭和八)年に出版した月刊誌『日の出』の付録だ。 その七カ月前には、日本は旧満州(中国東北部)からの撤退勧告を受けて国際連盟を脱退し、孤立を深めていた。 日中戦争の開戦はそれから四年後だ。

 『「日本人論」再考』の著作がある東大名誉教授の船曳(ふなびき)建夫(67)は今の風潮を「日本の伝統文化などに価値を見いだした昭和初期の流行に似ている」。『「愛国」の技法』の著書もある編集者早川タダノリ(41)は自分で収集した戦前の出版物を「イデオロギーではなく、美談やトリビアを積み重ね、ナショナリズムにつなげた」と分析。「今の本も同じ仕組み」と指摘する。

 二つの時代の本には通底するものがありそうだが、とにかく『世界に輝く-』は突き抜けている。当時の鳩山一郎文部相が軍国教育の基になる教育勅語を誇った。「昔は、すべての道は羅馬(ローマ)に通ずと言つた。今は、すべての道は日本に通ずといふべきである」  この強烈な自賛が示すように、日本は国力を過大評価。 それが無謀な戦争につながった面は否めない。

 戦後は国力を誇るより、まずは自制的な振る舞いを心掛けた。日本が武力に代わる「経済侵略」を進めると、東南アジア諸国が警戒した七七年、福田赳夫首相は「福田ドクトリン」を発表。 対等な協力者となることを強調した。 それなのに今、再びの自画自賛ブーム…。あの反省を忘れたのか。

 だが船曳は気にすることはないと言う。「本が売れたからといって愛国主義的になるほど、日本は未熟ではない」。八十二年前は国民が真に受けて読んだが、今は「フフッ、と笑いながら読んでいるのでは」。 ただ、気掛かりなこともある。昨今、ちまたを騒がすヘイトスピーチだ。他者に憎悪を向ける空気と自己を褒めたがる空気。それは表と裏に見えなくもない。                                                            (引用終り)

 日本が 世界の国やその国民から 「嫌悪されている」ということはないにしても、 『相当の自制』と『反省』に立って行動しないと、 また 戦前のように 「孤立化」の道を歩むことになるだろうと (ここに来られるような)皆さんは考えている。 なぜ、 こんなに 「自賛しなくてはいられない不安」を 持つようになったか。 それは「右翼勢力」が あられもない (あるまじき) 非難を各国がしているように あおったからにすぎない。 『レイプ魔の子孫と言われても平気ですか ?』などは 代表だろう。 「日本人が、レイプ魔の子孫」だとは 聞いたこともないのだが、 それに乗った人々が多かった。 だから、 その原因となる 韓国、中国への 手厳しい批判を許容するようになった。 実態は 「日本が謝罪したかのように見せてはいるが、 本心は違う」という点を突かれただけなのだが …

 それよりも 日本に対する警戒心は「全体主義的傾向」と 「大和民族の優越思想」にある。 社会全体が そういうことに「疑問を持ったり」 「反省したり」したことがない。 そういう観点から見てみると 今の日本は 警戒すべき状況にあるように感じられて仕方がない。
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