今日のスクープ  「外務省が米のCIAによる自民党政治家らへの資金提供に関する米機密文書の機密解除に反対」 史実を隠す「外交の闇」

 安倍政権を挙げての「朝日憎し」の風潮があったので、昨年は「朝日」をとることにしたが、記事内容があまりにも『産経化』し、これなら「産経を取ったほうがマシ」と年末で出入り禁止。西日本新聞に変えた。その「西日本」の記事がちょっと話題になっている。辺野古の基地反対でも、反原発においても、「プロ市民」だ「チャイナマネー」だと騒ぐどこかの新聞などは、きっと「自分たちがそういうものにズブズブなので相手もそうだろうと思い込んでいる」のだろう。可哀想な人々だ。

                                  西日本新聞 1月6日
【ワシントン】1994年10月に発覚した米中央情報局(CIA)による自民党政治家らへの資金提供に関する米機密文書について、日本の外務省が米政府に公開に強く反対する意向を伝えていたと、国務省刊行の外交史料集「合衆国の対外関係」編さんに携わったマイケル・シャラー米アリゾナ大教授(68)が西日本新聞に証言した。
 当時、米メディアの報道で問題が表面化した後、自民党が否定した裏で、外務省が米側に文書が露見しないよう事実上、要請。時の政権に都合の悪い情報を、外務省が国民の目から隠そうとしてきた歴史の一端が明らかになった。

【その1】CIAから自民党へ資金提供裏付ける資料、公開に反対

 日米外交史などの研究者でCIA資金提供問題にも詳しいシャラー氏は95年から2000年まで、30年を経過した米機密文書の機密を解除し、史料集に収録すべきか協議する国務省の諮問委員会委員を務めた。在任中、日米関係史料の柱の一つが、50年代後半から60年代にかけての資金提供を裏付ける文書約10点の取り扱いだった。
 同氏によると「約10人の委員の総意は、資金提供に関する全ての文書を機密解除して収録すべきだとの意見だった」という。ところが、政府側との非公開折衝の中で ▽CIAが強硬に反対 ▽国務省も「日本の外務省が在日米国大使館に対し、政治的立場がある関係者が生存しているなどの理由で、文書公開に強く反対すると伝えてきており、大使館も反対している」などと抵抗した-と明言。「大使館は、公開されれば日本国内にも日米関係にも問題を生じさせるとの認識で外務省と一致したとのことだった」と証言した。

 同時期に諮問委に所属し委員長も務めたウォーレン・キンボール米ラトガース大名誉教授(80)も本紙の取材に「(テーマについては)正確に記憶しておらず記録もない」とした上で、国務省の口頭説明の中で「日本の外務省からの(文書の非公開)要請についての話はあった」と語った。 諮問委には決定権はなく、文書は結局公開されなかった。2006年7月刊行の「合衆国の対外関係」第29巻第2部「日本」は、政党名や個人名には触れず、CIAの資金提供の概略だけ編集者の注釈の形で明記。問題の文書は現在も機密指定されたままだ。

 シャラー氏の証言について国務省に見解を求めたが、コメントしなかった。日本の外務省は「米側との外交上のやりとりに関するものであり、お答えは差し控えたい」としている。


 日本外交鍛えられない 菅英輝・京都外国語大教授

 私は1998年10月、米国立公文書館で「核密約」の存在を裏付ける「大平・ライシャワー電文」(63年4月4日付)を発見した。非核三原則に反し、核搭載米艦船の日本への「寄港」、「通過」を容認する密約をめぐり、ライシャワー駐日大使から国務長官にあてた秘密電文だ。ライシャワー氏と会談した大平正芳外相が「持ち込み」の概念を確認した内容だった。

 この会談内容に触れた別の文書(72年6月付レアード国防長官からロジャース国務長官への書簡)の存在が翌99年5月に報道された際、高村正彦外相は「大平-ライシャワーメモでも出てくればびっくりして腰を抜かすが、これは米政府内のやりとりだ」と述べ、密約を否定した。ところが私が、この電文を同年夏に公表した後も日本政府は密約の存在を否定。しかも間もなく、米公文書館でこの電文が再び機密扱いにされ非公開となった。外務省の要請によるとみられている。

 核密約は2010年、外務省の有識者委員会が存在を認定。日本政府と外務省が長年にわたり国民を欺き続けた事実が確定した。

 私は米CIAによる資金提供問題に言及した「合衆国の対外関係」第29巻の書評を執筆した。機密文書の開示をめぐり激論があったと聞く。問題発覚後、政権の座にあった自民党が否定する一方、西日本新聞によると外務省は文書が公開されないよう米側に働き掛けていたという。表と裏を使い分け国民をだまそうとしたことが示すのは、核密約にも通じる隠蔽(いんぺい)体質だ。

 日本政府や外務省は自己保身の傾向が強く、公文書公開に消極的だ。今回は米国の公文書に関しても口を出していたことが判明した。これでは、世論の批判や専門家の検証に耐えうる外交交渉は期待できず、日本の外交は鍛えられない。

    西日本新聞から
                                    全文リンク → 西日本 1月6日
スポンサーサイト