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【日本という国】  軽質の「コンデンセート」13000トンの流出事故は前代未聞。政府も全く手を打たない。重油が流れ着き始めた「宝島」などで、どんな影響が出るのか、全くわからぬ。

中国東部の沖合で衝突事故を起こし、1週間にわたり黒煙を上げて炎上したタンカー「サンチ」は日本の排他的経済水域まで漂流し、沈没した。海上保安庁によると、影響はたいしたことは無い、との見解らしいので、テレビの報道が少ないのだろう。それでも、南方の島々の海岸に重油ボールが流れ着いた、というニュースは少しだが流れ出した。外国の報道を見ると、日本とは違って、大変深刻に受け止めている。今流れ着いている重油ボールはタンカーの燃料であろう。ところが、このタンカーには軽質原油13万6000トンがつんであったわけで、問題はそこにある、というのが海外の報道である。

 軽質油の海上事故は過去に1トン未満の経験しかない。重油と違って透明で揮発性もあるので目に見えない。今回のように海底に沈んだタンカーから10万トン以上の軽質油が流れ出すなど、どういう結果になるのか「誰も予測できない」という論調で書かれている。特に、この油種は「有害金属」を含むので、それが海中に溶けるのか、はたまた空中に揮発して作業者に害を与えるのか、わかっていないという。(The Currentはリンクしてあるので原文はそちらでご覧ください。)

                                       Kaori Wada‏
石油タンカー「サンチ」沈没による原油流出についてのカナダの国営ラジオ放送。「カナダやアメリカ近隣海陸での出来事なら、政府が当面の漁業中止命令を出すレベル」と海洋科学者。「なぜ特に日本の政府やメディアが、この事故の影響について沈黙しているのか」と東京駐在ジャーナリスト。

17:00辺りを聞いてほしい。「恒常的に透明性のない中国政府はともかく、日本政府が(先述の東京在住ジャーナリストの言うように)、何も言わない。これは本当に衝撃だ」「市民に透明性を持って事実を説明すること、民主主義の基本教義ではないのか」。


Why more people aren't talking about the Asian oil spill as big as Paris
                       January 23, 2018  The Current
It's an oil spill the size of Paris. But only now is the world's attention catching up with the vast scale of the disaster in the East China Sea — the largest tanker spill in decades.

 China Daily via Reuters

The crash itself happened weeks ago when an Iranian tanker called the Sanchi collided with a Chinese freighter on January 6 and burst into flames, later sinking. Thirty-two crew members are presumed dead.

"There's a lot we don't know about a major condensate spill because we've never seen one. This is the first," says Richard Steiner, an Alaska-based marine scientist and an oil spill consultant.

"This is a very big deal."

Light oil is hard to see, making it difficult to know where it is or where it has travelled.
軽質油は見えないので、どこにあるのか、どう流れていくのかを知ることが難しい。
"I'm sure the toxic plume that dissolved in the water column has already spread over hundreds of square miles of the East China Sea," Steiner says.

"There has been serious ecological injury."   (引用終り)

                                    Shoko Ogushi‏
日本は漂着するまで何もしてなかったんだよねぇ。あれだけ予測されてたのに。311以降、バカの国にしか思えない。福一の件で『AERA』表紙を叩いて気が済んだような国民の国だからさ。はぁ。

                                2018年2月1日  朝日新聞
 鹿児島県奄美大島の海岸に黒い油状のものが漂着しているのを、第10管区海上保安本部(鹿児島市)と県が1日確認した。奄美大島と屋久島の間に連なるトカラ列島の宝島(同県十島村)でも海岸で約7キロにわたって油状の固まりが見つかっており、10管は東シナ海で先月14日に沈没したタンカーとの関連を調べる。

 中国交通運輸省は1日、沈没したタンカーについて北京で記者会見を開き、現状を説明した。積み荷であるコンデンセート約13・6万トン以外に燃料として重油約1900トンを積んでいたとして、「重油を除去しなければ海洋汚染の可能性が残る」と指摘。船体の引き揚げも検討するとした。


 ブルームバークは 『サンチは1月6日に上海沖で貨物船と衝突事故を起こした際、約100万バレルのコンデンセートを輸送していた。すべてのコンデンセートが燃焼せずに海に漏れ出せば、過去50年で最大級の流出事故となる。コンデンセートは石油化学品生産で使用される可燃性の高い液体炭化水素。』 インフィニィティは『タンカーの積荷の原油は軽質の「コンデンセート」で、油の海洋流出でしばしば問題になる重く黒い原油とは性質が異なる。コンデンセートは有毒で天然ガス液とも呼ばれ、通常の原油よりも爆発しやすい。ほとんどのコンデンセートは無色で、海上からは見えにくいが有毒の油膜を水面下に作る。中国交通運輸省は17日、沈没タンカーを水深115メートルで発見したと発表した。水中ロボットを送り込んで周辺を探索する予定。さらに、海警局の巡視船が現場海域に到着し、油の流出を食い止める方法を検討し始めたという。』と伝えている。

 「福島第一」の事故と違い、過去に例が無いのだから、どういう結果、この場合、「多大な影響があるのか」それとも「たいしたことではないのか」、判断が難しい。魚介類の大量死でもあれば騒ぐのだろうが、体内に「重金属が蓄積」した程度なら、特に調査でもしない限りわかるまい。どちらの説を採るかは「個々の判断」というところか。
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