【日本という国】  日大アメフト事件に垣間見える『特攻青年』。事件後の「宮川青年の会見」に見る真実は日本社会の縮図

 日大アメフト部の『反則タックル事件』、あれだけどの局でもやっていると見る以外に手はない。特に「宮川選手の会見」は多くの方が見たと思う。丸坊主頭の青年の話をどのように聞いたのだろうか。

 私は「あの会見」で一番最初に頭によぎったのは、『これは、特攻と同じだな』という感想だった。アメフトでは「死」は無いから、こうやって後に会見を開けるが、「特攻」に行った人々は戻ってはこないという違いはある。反則行為があった前と後を切り離して考えてみよう。

             宮川選手

 試合当日の話はどうだったか。事実だけを述べていくと当日の朝、
『相手QBをつぶしたいと思いますから、私を使ってください。』と志願する。
監督はその心意気を感じ取り、出場メンバーに加える。
コーチは試合直前「彼の勇気をたたえ、決行を賛美する」と、こんな流れになっている。もし、これで終われば「宮川選手」は日大のために身を犠牲にして突っ込んでいった勇敢な青年ということで終わる。今日本で一部の人々が賛美、賞賛する「特攻青年の神話」と同様の話である。

 ところが、今回の会見では「宮川選手」がどのように追い込まれていったか、なぜ、「そうしない」という判断ができなかったか、してしまったのは『すべて自分の責任である。』と切々と話した。

 彼の潔(いさぎよ)さに多くの共感が集まるだろうし、その話の内容を多くの人が『真実』だと思ったであろう。
それに引き換え、日大の「記者会見」への疑問や反感は積もるばかりだ。
「そういう意味で言ったのではない。」
「そういう発言はしていない」
そう言っても、それをそのまま受け入れる人は少なかったろう。
監督、コーチを結果的に辞任するのだが、これを評価する声は少ないだろう。

 戦後からずうっと、最近まで、特攻青年に対しては、「申し訳ないことをした」という意見が主流であって、今のように「賛美、賞賛」するような風潮はなかった。 この会見のように、『事後の会見』が彼らにできれば、どのようにして『特攻を志願』したのか、語れるはずだ。それを多くの人が理解していた。

                                 2018/5/22  共同通信
 アメリカンフットボールの定期戦で日大の宮川泰介選手による悪質タックルで負傷者を出した関学大は22日、兵庫県西宮市内のグラウンドで練習を行った。鳥内秀晃監督は、宮川選手の記者会見について「がくぜんとします。勇気を出して真実を語ってくれたことには敬意を表したい。立派な態度」と話した。

 関学大は宮川選手と両親が18日に負傷選手と両親に謝罪していたことを明らかにした。これまで公表を控えた理由について「(同選手が)最初から謝罪に来ようとしていながら(日大アメフット)部に止められていたこと、(公表すれば同選手が)何らかの不利益を被る可能性があること」などと説明した。

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