【日本という国】  米朝首脳会談は6月12日。「核兵器放棄と終戦協定へ向かって前進することで一致」程度の合意で充分ではないのか。

  私のように毎日チェックしていても、「北朝鮮問題」は思いもかけぬ方向に行ったりするのだから、時々気にかけていたり、たまにニュースで知っていたりする方にとって、とてもわかりにくい出来事だろう。

  6月12日開催目指す
          6月12日開催目指す  と記者団に語るトランプ大統領

 今度の米韓首脳会談は下準備を行わずに、トップが直接会って対話することが主眼だと韓国政府筋が話した。そのトップ会談が21分間しかなく、どういうことなのか、と疑問に思ったが、文在寅帰国後すぐに「会談の中止」を発表した。わざわざ「渡米」して会談の内容をすり合わせる、としていた文在寅の面目丸つぶれであった。日本国内には大喜びの人々がいただろう。

   
金子勝‏ 【ますます蚊帳の外】26日、トランプが米朝会談中止を表明した時、アベは即座に支持を表明。菅官房長官は「世界でたった一カ国」だと言い、日米同盟は機能しており、6カ国と圧力維持する、「これからが正念場だ」と発言していた。外交能力ゼロだったことが判明。

 韓国は「会談推進派」であり、日本は「会談否定派」であることはよく知られている。このトランプによる「会談を行わない」とする決定に日本は主張が通ったと喜び、韓国、朝鮮、中国さえも驚き落胆しただろう。この千載一遇のチャンスを逃せば、米朝和解などまた当分できない。

 ところが、翌日「北朝鮮」から電話で文在寅に「南北首脳会談」の打診があった。それがトランプに伝えられ了解し、アメリカは「会談実施」に舵を切ることになる。タイミング的にも世界の注目を集めた中で、両国による平和攻勢が演じられた。

 日本では「会談中止」の発表の際にトランプが述べた『朝鮮有事の際の戦費は、日本と韓国が喜んで引き受けるという約束をしている。』という発言が注目されたが、政権に都合が悪いのか、その後大きく扱われていない。

記者会見でも、会談中止を「北朝鮮と世界にとって後退」とした上で、米軍について「必要であれば用意は整っている」と述べた。

問題なのがその次で、日韓について「同様に、韓国と日本は、万が一北朝鮮が愚か、あるいは無謀な行動に出た場合は、(両国が)準備が整っているだけでなく、もし不幸な事態に追いやられれば、米国の活動で生じた財政的負担の多くを喜んで引き受けると話していた」と言及。


実際にこういった日韓米取り決めがあるのか、仮にあった場合、どのくらいの規模で日韓が財政負担を強いられるかは明らかではない。5月25日午前の菅義偉官房長官の記者会見でも質問が出たが、菅氏は「米国との間で緊密なすり合わせを行っているが、具体的なやり取りについては控えたい」などと繰り返すにとどめた。日本政府は「否定」しないのだから、あるようだが、初めて聞く話だ。戦争となれば、小さい金額ですむはずも無い。国会の審議もなく、こんなことが水面下で決められてよいものか。ああ「独裁国家」だったね。日本は…。

                                  Kan Kimura (on DL)
この数日のまとめ。トランプ会談中止声明 24日夜→北朝鮮、徹夜対策会議、姿勢変更 25日朝→北朝鮮、韓国に仲介求める 25日午後→韓国、その旨をアメリカに伝え、協議 25日夕→トランプ、会談に再び前向きに 25日夜→第二次南北首脳会談 26日→会談結果発表、米朝実務者協議再開へ 27日。

 本来なら窮地に追い込まれたはずの文在寅だが、そこでこんな声明を出したところにセンスの違いがある。トランプ米大統領が中止した米朝首脳会談の再開可能性について、「ひと筋の希望しか見えなくとも、投げ出さずに努力していく」と述べた。ほっておけば支持率など「つるべ落とし」のように急降下していたに違いない。「(米朝)首脳間でより直接的で緊密な対話を通じ解決していくことを期待する」と続け、仲介役としての限界があることを説明した。

 もちろん、記者からは「アメリカから事前に連絡はあったのか。」という意地悪い質問もあったが、「米ホワイトハウスが24日(現地時間)午前10時、(米朝首脳会談中止を)発表する直前に駐米韓国大使館を通じ、関連事実を知らせてきた」とした上で、その際に「文大統領に早く知らせするよう」というトランプ大統領のメッセージを受け取ったと付け加えて何とか凌いでいる。

 日本も同様程度に連絡があったのだと思われる。「我々はいずれにせよ、(米朝の)疎通自体に介入することはできない」とし、「そういった雰囲気を作るために努力している」と説明した。

 では、今後はどうなるのだろうか。今まで予想が全部外れた「日本の外交専門家」の話は聞いても仕方ない。6月12日にシンガポールでの会談はほぼ確定した。NYTが「会談があるにしても、6月12日以外だ」という記事に対してトランプは「フェイクニュースだ」とツイートしている。とてもわかりやすい。さらに大統領自身が「会談を実施すること」を内心決めている。一番やりたがっている。

 核兵器、核兵器製造施設、核原料などの撤去と終戦協定の締結を年内までに行う、程度の結論でこの首脳会談は行われるだろう。戦争状態が終われば、アメリカの援助なくしても充分経済発展はできる。北朝鮮も韓国も、そこが主眼だろう。
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