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【日本という国】  ようやく正常になった日露首脳会談の報道。『領土交渉、際立つ険しさ=個別事業に踏み込まず』が今までも続いていた。

 ロシアとの首脳会談は21回目だそうだが、16回目ごろ、ラブロフ外相と岸田(当時)外相との外相会談が行われた。ラブロフは実質的にロシア外交を背負っている。その在任期間も長く、表向きはプーチンだろうが、実質的に動かしているのはラブロフだろう。この会談のあと、記者会見の席で日本の記者から岸田外相に「領土問題についてはどのようでしたか」との質問があった。「お互いに踏み込んだ話をしました。」こう話しておけば、岩田明子らが後はいろいろ脚色して国民に発信してくれるのだから都合がいい。

 ところが、ラブロフ外相が手をあげ「ちょっと待ってくれ。領土問題など話題にも、議題にもなったことはないし、一言も話していない。」と発言したのだ。岸田は椅子から立ち上がれず、ラブロフだけが会見場に去った。こんなことがあっても、日本国内では「二島返還だ」「いや、安倍総理との親密さから見て、4島一括返還も可能かもしれない。」「いやいや、プーチンの領土解決は面積に等分が多いのでそうなるだろう」と領土返還一色になっていた。さらには「プーチンは親日なので、日本に来たがっている」ということになり、「今秋までには訪日」と連日報道されるような有様だった。『訪日の話など、噂でも聞いたことが無い』とラブロフが言っているのに…。

 それからまもなくして、国内でもロシアからの話として「ポツダム宣言を読め」という発言が聞こえるようになるのだが、山口に「プーチン来る」ころには、領土返還の話題であふれていた。そして、会談後に安倍総理は、「今日、領土交渉の第一歩が始まったのです。」と述べたものだ。はっきり言うと、今まで対面はしていたが、ほとんど話す機会がなかった。信頼を得るために今までの会談があったということだ。その信頼の答が『ポツダム宣言を読め』ということだが、さすがに今回は「話題」に取り上げたとすら言っていないので、全く話はなかった、そういう雰囲気ではなかったということだ。

 こんな安倍外交でもたった一つよいことがある。少なくとも日本国民はロシアを「反日」と見ていないわけだ。ばかばかしい考え方だが、最近はテレビでも平気で「反日」「親日」という。「反日国」にたいしては、感情的に嫌う。周辺国では「台湾」を除いてすべて「反日」としている。そのことで国民が受ける膨大な不利益を無視している。

   プーチン大統領「日本の投資額は少ない」

                                  2018.05.28 時事コム
   領土交渉、際立つ険しさ=個別事業に踏み込まず
 安倍晋三首相は27日、ロシアのプーチン大統領との通算21回目の首脳会談を終え、帰国した。両首脳は北方四島での共同経済活動を具体化するための民間調査団派遣を、最大の「成果」として強調。しかし、個別の事業項目には踏み込まず、かえって北方領土交渉をめぐる道のりの険しさを際立たせた。

 「平和条約締結に向け、着実に前進する決意を2人で確認した。容易ではないが、私たちの世代で終止符を打ちたい」。26日の首脳会談後の共同記者発表。首相は共同経済活動をてこに北方領土交渉を前進させ、平和条約締結を目指す決意を改めて訴えた。

 首脳会談は約2時間半に及んだ。そのうち、約35分間は通訳のみを交えた一対一の場面で、首相はその全てを割き、平和条約締結についてプーチン氏と膝詰めで話し合った。終了後、首相は周囲に「大変かみ合った議論ができた」と語った。

 両首脳が2016年12月に共同経済活動の協議開始で合意してから、既に約1年半が経過している。昨年9月に養殖、温室野菜栽培、観光、風力発電、ごみ減容の5事業に対象を絞り込んで以降、協議は停滞気味だ。 日本側は今回、ウニ養殖とイチゴ温室栽培の早期事業化を打ち出すことを狙った。首脳会談直前には、共同経済活動を担当する政府高官が先乗りし、ロシア側とぎりぎりまで調整を続けたが、最終的には見送られた。

 共同記者発表ではプーチン氏が「日ロの長期的国益に合致し、両国民が受け入れられる解決策の模索を、忍耐強く続けなければならない」と述べ、拙速な対応にくぎを刺した。


 これが第1回首脳会談からの本当の会議の様子だろうと思う。ようやくこの件に関して「正常」な報道がなされ始めた。領土問題は原則『日ロ間』では存在しない。「平和条約締結」と「経済協力の強化」だけで国民が受け入れられるような雰囲気作りこそ大切だろう。ロシアを敵に回せば、相当の国防費が必要になる。それが節約できることでどれだけの恩恵が国民にあるのかを考えることが重要だ。
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