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【戦争にひた走る国】  対ロ外交でわかった日本国内報道の「大本営発表の手口」、最初からうまくいっていなかったロシアとの領土交渉。対北朝鮮外交は『安倍政権』ではとても無理。解決は政権交代後だと全員が理解している。

 久々に『強烈な夏風邪』をひいてしまい、体調不良であった。齢のせいか、病原菌が極悪なのかわからない。書きかけの2,3本のブログはお釈迦だな。

 さて、いまだに安倍政権のロシア外交をいろいろいっている番組が多いが、「領土問題はない。平和条約もすぐに結ぶわけではない」ことは随分前からはっきりしていた。それが、国内報道になると「四島一括返還」「二島返還」などという話になり、その根拠が『安倍、プーチンの個人的な信頼関係』などという、全くお粗末な根拠によるものであったりする。これがはっきりと日本国民に伝わる出来事が2015年9月にあったのだが、なぜかこの事件は『重大視』されずに、何もなかったかのようにして最近まで解説者やコメンテーターのご信託をみなで聞きいってきたのである。この事件を検索すると何と「リュウマの独り言」がトップで出てくるという、国内では話題にならなかった歴然とした証拠がある。(笑) 少し、記憶を再生していただきたい。  当時の記事より引用


 日本の報道に慣れた(?) 方にとっては 今回の 岸田外相とラブロフ外相の共同記者会見ほどびっくりしたものはないのではなかろうか。
                         2015.9.16  産経新聞
 政府は15日、岸田文雄外相を来週の連休中にロシアに派遣する調整に入った。岸田氏の訪露は、メドベージェフ首相が8月22日に北方領土・択捉島に上陸したため延期していたが、プーチン大統領の年内来日を実現させ、北方領土問題の解決に向けた日露首脳間協議を進展させるため派遣することにした。国会での安全保障関連法案の審議を見定めて最終決定する。


 岸田氏はラブロフ外相やシュワロフ第1副首相らとの会談を調整する。「貿易経済に関する日露政府間委員会」も開催し、経済協力の協議を進め北方領土問題の交渉を加速させる方針。今回の訪露は、安倍晋三首相とプーチン氏で確認している領土問題を解決して平和条約を締結するための閣僚協議と位置付けている。
      (引用終り)

 これは政府広報といわれる産経新聞だけの話ではない。NHKも他のマスコミも「首相とプーチン氏で確認している」領土返還と平和条約という論調で国内に伝え続けていた。この話をマスコミは『どのように確認』したのか。それが最も知りたいところである。私はずうっとラブロフ外相の発言を追っていたが、彼は一度もこのような事は言っていない。必ず首脳会談には同席している。もちろん、通訳以外プーチンと安倍だけの会談時間もあっただろうが、『密約』でない限りは、ロシア外交を一手に仕切るラブロフ外相に情報がいかぬはずは無い。

 私が文章に書いただけでは信用できないであろうから、当時のテレビニュースと今は削除されてないが、そのニュース内容を挙げておこう。

                                 TBS newseye
 モスクワを訪れている岸田外務大臣は、1年7か月ぶりのラブロフ外相との会談の後行われた共同会見後、しばらく立ち上がれずに座ったままでした。2時間24分にわたった会談で何が話され、そしてその表情の背景には一体何があったのでしょうか。
  外務大臣は嘘つき1
  外務大臣は嘘つき2
  外務大臣は嘘つき3
 「本日、ラブロフ外相と領土問題について突っ込んだ議論を行った。(対話継続という)認識はラブロフ外相と共有できたと思っている」(岸田文雄外相)
 「北方領土という話は対象にあがっていない」(ロシア・ラブロフ外相)
 岸田大臣は、北方領土問題と平和条約締結交渉を一体で進めるという日本の立場を説明し、「交渉を再開させた」と成果を強調しましたが、その直後、ラブロフ外相は「北方領土問題は協議していない」と切り捨てたのです。

 さらに、日本で安全保障関連法が成立したことについても・・・。
 「地域と国際社会の平和と安定に積極的に貢献していくためのものであると」(岸田文雄外相)
 「大事な問題なので私もひと言、言いたい。開かれていない軍事同盟は地域の緊張緩和には役立たない」(ロシア・ラブロフ外相)  岸田大臣の説明を次々と打ち消していくラブロフ外相。共同記者会見の終了後、岸田大臣は憮然とした表情を見せ、暫く席を立ちませんでした。 会談では、次官級協議を来月8日に再開することでは一致しました。しかし、年内実現を目指すプーチン大統領訪日の日程は決められず、今後の交渉は難航が予想されます。(22日17:02)
    (一部引用)

 本当はこの事件で岸田外相はその職を辞すべきだし、下手をすれば『内閣総辞職』となってもおかしくないほどの事件であった。記者の質問に岸田氏は『本日、ラブロフ外相と領土問題について突っ込んだ議論を行った』とこたえた。いつも聞く政府の発表である。その発言の途中でラブロフは手を上げ、『ちょっとまってくれ。今日の会談では領土問題は話題にも議題なっていないし、一言も話していない。』(このニュースではそういっていないが)と発言したのである。

 今まで聞いていた「対ロ外交」を象徴する2つの発言である。『一言も話していない』出来事が、日本国内に来ると『本日、ラブロフ外相と領土問題について突っ込んだ議論を行った。認識はラブロフ外相と共有できたと思っている』と変わってしまう。これが、国内の会見ならそのままであったはずだが、国際的な会見の場であり、仮に日本人記者の日本語による質問に日本語で答えたものでも、ラブロフ外相が見逃さなかったということだろう。あれから、4年が過ぎた。その間も国内では「プーチンフィーバー」のように安倍、プーチンの信頼関係で「領土返還と平和条約」がなされるような報道が続いた。

 NHKをご覧になっていた方ならお分かりだろう。なぜ、NHKはロシアが日本に接近すると考えるのか、について「岩田明子」は中国の脅威をロシアが感じており、日本と共同歩調をとることでそれを和らげるのだと主張している。アホではないかと思う。もちろん「アホ」では無いわけで、確信的な発言なのである。聞いていると、そんなに脅威なら『日露』が組むだろう、とさえ思える理屈をつけまくっている。下の写真は1917年と18年に習近平とプーチンがお互いにその国の最高の勲章を相手に授けたときの写真である。相手を「親友」とよぶ。まさかNHKが知らないはずもあるまい。

ロシアのプーチン大統領に友好勲章を授与

 私は以前から『安倍外交』は全く実績が無い、うまく行っていないと書き続けている。ところがご存知のようにマスコミでは『外交の安倍』ともてはやす。それが事実で、日本が世界の中で『立ち位置』がよくなるのならそれでも良い。しかし、事実は逆でまるで「道化師」の役を引き受けている。世界の嘲笑を浴びている。

 そのメッキがはがれたのはつい最近である。プーチンが対日交渉の責任者を『ラブロフ外相』に決めると、日本のマスコミもロシアの言い分を伝えざるを得なくなった。もうちょうちん持ち記事ではすまなくなって、国民の期待は大きくしぼんだ。なぜ、しぼんだのか、それは『事実』が伝えられなかったからだ。不思議な事だが、その責任の所在を追及するものは誰もいない。

 対ロ外交の出発点は日本側から提案した『3000億円シベリア開発経済協力』といわれている。ロシアから日本に接近したのでなく、巷で言われているように『安倍首相の歴史的実績』のために日本から接近したわけだ。といっても、相手が話に乗ってくるためには、それなりの『おいしい餌』が必要なわけで、それが経済協力、領土問題や平和条約はロシアとしてはなんら魅力が無いわけだから…。ところが「会っても会っても進展」しない経済協力でプーチンはいささか、あきれ果てていた。「あの3000億円はいつ払うのだ、といわれている」とまで書く人も居る。これをとうとうロシアが手に入れた。

 ようやくプーチン大統領もおこぼれに預かることができるようだ。なにしろ、後数カ国にばら撒いたらもう残りが無いとも言われる日本の経済状況だから、心配であったに違いない。これで安倍と23回も会談した甲斐があったというものだ。日銀の金融政策も後がない状況であるし、早いことやってしまわないと日本が破綻すれば終わりである。

                              2019.5.29  ダイヤモンド
 ロシアの北極圏で計画されている3兆円超規模の液化天然ガス(LNG)プロジェクトに三菱商事と三井物産が出資参加する最終調整に入ったことが、ダイヤモンド編集部の取材で分かった。出資比率と契約条件を詰めた上で、6月に大阪で開かれるG20サミット(20ヵ国・地域首脳会議)の前までに最終合意を目指す。

 日本政府を含めた関係者たちは、この合意をサミットに合わせて予定される日ロ首脳会談で安倍政権がロシアへの“贈り物”とするシナリオを描いている。

 出資案件となっているのは、ロシアの民間ガス大手ノバテクが北極圏にあるヤマル半島で計画する「アークティックLNG2(アーク2)」。2020年に着工し、22~23年に年間約2000万トンのLNGを生産する巨大プロジェクトで、総事業費は3兆~4兆円にも上るとされる。
 安倍首相の意を酌んだ政府は両社を“援護射撃”する弾を用意した。政府出資の独立行政法人石油天然ガス・金属鉱物資源機構(JOGMEC)は、三菱商事と三井物産がアーク2に出資した場合、その出資額の75%を支援する方針を示した。

 JOGMECには資源開発を進める日本企業に資金援助する制度がもともとあるが、通常は出資額の50%が上限だ。ただし、「特に必要と認める場合」はその上限を75%まで引き上げることができる。今回のアーク2を特例としたのである。


 三菱商事、三井物産の出資金の75パーセントを国が支援するわけだから、両者とも随分リスクが減って、おいしい話になるだろう。もちろん、これで「領土返還」や「平和条約締結」にはならない。なぜなら、そういうものがなくても今までやってこれたわけだから、両国がもっと信頼関係(もっと大規模な経済協力)を築いてから「そういう話をしよう」、というのがロシアの考えである。

 G20でプーチン大統領が来日する。もちろん、首脳会談は行われようが、今までのような「プーチンフィバー」は起こらない。プーチンの「プ」の字も言わない日々が続くはずだ。

 北朝鮮との外交も全くうまく行っていない。「拉致被害者の会」は今後も生活が安定する資金が政府から提供されよう。拉致議連にも潤沢に活動費が支給されよう。それはもうお互い納得の状況になっている。この案件は完全に利権かされてしまっている。選挙用に「早期解決」のようなことをぶち上げるが、そういう方向への動きは全く起きない構造となっている。

 NHK岩田明子記者の言ったような「対話の扉は常に開かれているという従来の方針」はなく、『新たな提案』として安倍総理が思いつきで話したものだろう。従来の方針とは「経済制裁、軍事的圧力を最大限かけ、金正恩が『悪うございました。改心します。』と土下座するまで手を緩めるな」というもので、日本の政権支持者から拍手喝采された方針である。それを突然『全く前提条件をつけずに』と新たな提案をされても、冬季五輪の開会式前日に韓国に乗り込み「米韓合同軍事演習を予定通り行え」とか、はたまた河野外相がコロンビア大学での講演で「世界160カ国以上が金正恩政権(北朝鮮)と外交関係を結んでいる」と指摘し、「我々は、これらの国々に対し、北朝鮮との外交的・経済的な関係を断つよう求めなければならない」と国交断絶を主張していた。どうかんがえると、相手が乗ってくると思うのか不思議でならない。この件は「この内閣」では解決しない。ほっておくしかない案件である。

 では、外交で成果を上げるには…。すべてが行き詰っている。アッ、そうか『イラン』がある。と、これからはしばらくイランでごまかすしかなさそう。過去のことはすぐに忘れる国民性であるから、失敗など75日たてば、胡散霧消する。
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