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【戦争にひた走る国】  まだヒットが続く「新聞記者」。動員40万人を記録。今回の参院選「れいわ旋風」の縁の下の力持ち。海外でも話題になりつつある映画「主戦場」。すべてを覆い隠す日本の教育に絶句。

 映画「新聞記者」が8日時点で動員40万人、興行収入5億円だという。映画ナタリーさんの記事を抜粋して紹介しよう。(本記事は長いので全文はリンク先↓でお読みください。)

                        2019年8月9日 映画ナタリー
「新聞記者」のトークイベントが昨日8月8日に東京・丸の内ピカデリーで行われた。 8日時点で動員40万人、興行収入約5億円を記録している。イベントには俳優の石田純一、元文部科学事務次官であり現代教育行政研究会代表の前川喜平、プロデューサーの河村光庸が出席。朝日新聞の論説委員・高橋純子も進行役として参加した。

「新聞記者」製作の発端を「伊藤詩織さんの事件です。国家権力が逮捕状を出しておいてそれを取り下げるなんてことがあっていいのかと。そこまで来ちゃったのかと。大変な危機感を持って、なんとしてでもこの映画を作らなければと思いました」と明かした。

本作 新聞記者2


「今日、実はサプライズゲストが来ています」と河村が話すと、ステージに伊藤詩織が登場。河村が「裁判中でいろいろ問題があるかもしれないけど来てくれました」と続けると、観客から伊藤に大きな拍手が送られた。伊藤は「自分がここに立っていることにちょっと驚いています」と心境を吐露し、現在はイギリス・ロンドンに住んでおり裁判のため一時的に日本に来ていると説明。

7月8日に行われた尋問を振り返りながら「ずっと取材をしてくださっている望月記者が尋問にも来ていて。尋問のあとに『お疲れさま』と声をかけてくれて、『新聞記者』のチケットをくださった。『観てきてください』と。実は、観る勇気がなかったんです。悪夢が描かれていて、フラッシュバックしてしまうんではないかと思って。ただ当事者であるし、ジャーナリズムとしても観たいと思って尋問のあとにすぐ観に行きました」と話す。

「観終わったあと、動けずにぼーっとしていたんです」と回想。「そうしたら出るときに『詩織さんですか?』と声をかけてくれた方がいて、『私たちのために声を上げてくださってありがとう』と言ってくださったんです。そこで緊張などいろいろなものがほぐれて涙が出ました。

会場には伊藤を担当している弁護士2人の姿もあった。伊藤は「逮捕状がなくなったというとき、どうしていいかわからなくていろいろな弁護士の先生に聞いたんです。警視庁に行って逮捕状がどこにあるか聞きたいって言ったんですけど『そんなことはできない』という方がほとんどだった。藁にもすがる思いでホットラインに電話したときに出てくれたのがそこにいらっしゃる先生で。お隣にいる先生も含め3人で警視庁に行きました」と当時を振り返る。

「なんの対価も払っていない時点で、2人はおかしいと感じて一緒に立ち上がってくださった。私はそこから一歩一歩進めました」と感謝をにじませた。続けて「逮捕状を止めた中村氏のことも追いかけたんですよね。自分が警察官を追いかけるなんて夢にも思わなかった」と笑顔を見せ、「でもそれくらい答えが欲しかったし、今も欲しいです。そして、これからも私と同じようなことが起こってしまうかもしれない。そういったことを考えながら1人ひとり行動して、疑問に思っていかなければならないのかなと思います」と胸の内を伝える。

イベントの最後に河村は、いいニュースが2つあると伝え「ある大手芸能プロダクションの社長から『よくぞこの映画を作ってくれたと』と電話がありました」と報告。そして「新聞記者」が韓国で公開されることも発表し、「これは日本人と韓国人の文化交流。詳しくはまた別のところでお伝えします」と本日のイベントを締めくくった。
                                 (引用終り)

 この映画に関しては「参院選」前から紹介している。観客40万人はしっかり「現政権」の危険性を理解しただろう。日本社会では話しづらい政治の話と違って、「この映画、面白かったよ。」と気軽に話せる点もよい。さらに長期にわたり、多くの映画館で上映されることを期待する。

 さて、もう一つの話題の映画「主戦場」。愛知トリエンナーレの中止でも話題になった「慰安婦(性奴隷と世界では言う)問題」。その犯人が「史実でもない慰安婦」と警察で発言しているが、そういう考えがあるのは、実は世界で日本だけ。対外的には謝罪や遺憾の意を表明しているが、首相自らそういう主張をしている国なのである。公共的な電波でも、平気でそれを言えるのも、世界で日本だけ。政府、与党が協力して、その件をなかったことにしようとしている。ロシアではないが、第二次世界大戦の結果を受け入れていない世界で唯一の国なのである。これが海外でも上映され、話題となっているようだ。全国新聞ネットさんから引用してみよう。これも記事が長いので全文はリンク先にてご覧ください。↓

                        全国新聞ネット  2019/8/8
戦後70年余り―日本人は何を学び、どういう日本を目指してきたのか。日系アメリカ人のミキ・デザキ監督制作で慰安婦問題を扱ったドキュメンタリー映画「主戦場」は、その答えを求めて、見る者の心を激しく揺さぶる。国内でも一部ではロングランとなっているようだが、韓国はもとより欧米各地でも上映要請が相次いでいる。

良かったと心から思える映画1

 日本ではさまざまな感想や評価がある「主戦場」。映画が上映されたドイツのデュイスブルク大とデュッセルドルフ大を訪れると、話を聞くことができた人々の大半が慰安婦問題を巡る日本の現状に驚きの声を上げた。

 「私が見たこともなかった、〝オソロシイ〟日本人の言動に混乱しています」

 映画では韓国人などに憎悪や差別に満ちあふれたヘイトスピーチをする人たちや笑みを浮かべながらも自身の考えと相いれない人たちに対して威圧的で偏見に満ちた発言を繰り返す政治家や学者、ジャーナリストたちが登場していたからだ。それは、彼女の知る「他者を思いやる優しい」日本人ではない。

 「21世紀の日本で、国際常識と言って良い歴史の事実を否定する発言が普通にできるの? 信じられない!」 彼女たちは声をそろえて、驚きを口にするとこう続けた。「ドイツで、国会議員やジャーナリストがこんなこと言ったら、たちまち袋だたき。誰にもまともに取り合ってもらえなくなりますよ」

 ドイツでも1970年代から80年代初めにかけて、戦争への反省や謝罪はもういいだろうというような声があがったのだという。「でも、その時大きく声をあげて抵抗したのは、若者だったんです。同じ過ちを繰り返したら、一番困るのは若者だから」。彼女たちは歴史を、自ら未来につながるものとして引き受けているのだ。

慰安所マップ
見づらい場合は画像の上でクリックすれば拡大されます。慰安所がどれほど多くあったのか、そこに居た慰安婦たちの年齢構成はどうなっていたのか、正義感あふれる「若い世代」ならば、直感的に理解できると思う。年寄連中の「わが身可愛さ」からでる『甘言』に迷わされると、世界との絶望的な断絶が起きる。

 日本では、2006年に教育基本法が改訂されて以降、教科書から「慰安婦」などの記載がなくなったことで、その後の世代は学校でこの問題について学ぶことはなくなった。さらに、1991年に元朝日新聞記者の植村隆さんが慰安婦について報じた複数の記事が2014年に問題視され、検証した朝日新聞が謝罪記事を掲載した一件以降、大手メディアが慰安婦について触れることもほとんどなくなった。一部のメディアが取り上げることはあるが、その内容は過剰に感情的だったり、非論理的なことが少なくない。こうして日本社会では、慰安婦や慰安婦問題をタブー視したり、偏った印象を持って語ることが多くなった。

 ドイツで子育てをしてきた日本人たちは、異口同音にドイツの戦後教育の徹底ぶりを語る。 「私のギムナジウム(日本の中学・高校に相当)では、合計3回位、それぞれ2カ月間に渡って、戦争においてドイツの犯した過ちを研究する機会がありました。図書館やネットで調べたり、体験者たちを対象にした聞き取りやアンケートをして、それを他の生徒の前で発表するんです」

 「ドイツでは国営テレビが今でも、繰り返し、ドイツがどのようにして全体主義、軍国主義に向かってしまったのか、第2次世界大戦中にドイツは何をしてしまったのかを厳しく問うドキュメンタリーを作っては放映しています。それを家族で見て話しながら育つから、小学校高学年くらいからは、そういうテーマが出てきても、下地ができているのでしょう」

 「ドイツの中高では、ほとんど全ての教科で、必ずドイツが犯した過ちがテーマになるのです。国語(ドイツ語)でも、宗教や道徳でも、地理や歴史はもちろん、ガス室での大量殺害や人体実験も行われたので、化学や生物の授業でも。そうすることで、それぞれが関連しあっていることがわかるようになり、被害者の目線でとらえることができるようになるのです。これが、戦争についての教育に関する日本とドイツの根本的な違いだと思います。日本の学生に向かって、慰安婦の話をしようとしたのですが、何も習っていないというので、私は驚きました。教育からかき消されている今、この映画が議論を喚起したことは素晴らしい」

 今回の上映会とデザキ監督とのトークイベントは、デュッセルドルフ大学で学ぶ9人の学生たちの招請で実現したものだ。彼らは、日本学(地域研究)や歴史、政治、比較文化研究などを専門とする自主的な学際研究グループで、上映会の翌日にシンポジウム「私たちは恐れずに問う!」を開催。学生たちが自ら定めた研究テーマは「記号論から見る慰安婦像」、「ポストコロニアル視点からの慰安婦問題」「絶対的真理か、巧みなうそか」「櫻井よしこ―日本における歴史修正主義」など、20代前半の彼らからは想像できない専門的で学問レベルも高いものだった。

 「日本もドイツと同じ敗戦国だから、同じように批判的視点からの分析を徹底的に教えられていると思っていた」。そう語ったおかっぱ髪のジョアナは「批判的な視点から歴史を学べば、歴史修正主義者が口にする根拠に乏しいウソは、すぐに見抜けるはず」と指摘する。

友人と一緒に、日本人留学生を含む研究グループを立ち上げ。大阪大学とミュンヘン大学でそれぞれ学生100人以上に、アンケートと聞き取り調査をした。「驚いたことに、日本人学生は、第2次世界大戦と日本についての質問に、ほとんど『知らない』と答えた。大学受験では世界史を選択する方が有利だから、日本の歴史、特に近代史については学ぶ機会がないと。自分の国の歴史を批判的に学ばなくては、国はだめになってしまうと思う」。「過ちを認めた上で、謝罪し、どうしたら二度と同じ過ちを繰り返さないか考えて実行する。これができるドイツ人を、私はとても誇りに思っています」。

 この疑問に対するデザキ監督の答えは明快だ。 「日本の右派は、それを国や日本人の名折れと感じるかのようだ。傷つけられた名誉を回復するために、教科書から削除し、集団的記憶から消し去ろうとしている。日本を愛し、よりよくしたいという意味では左派も同じ。左派は、過去の過ちを認めた上で、そうしようとしている。どちらも、日本が大好きで、とても愛国的なんですよ」。

 自分と国を同一視するようなその感覚は、アメリカや欧州とは随分と異なるようだ。特に、「過去に自国がしてきたこと」と「今の自分」とを同一視して、それを批判されたからといって侮辱と感じて反発したりすることはありえない。自分とは別の人々が動かす国や政府や軍隊が行ったことに対し、責任の一片を引き受けることはあっても、名誉を傷つけられたとは認識しないからだ。「SEALDsは若者の運動のように思えても、デモの中心は60代以上の人だった。今度の参議院選挙でも、若者の投票率は極端に低い。今日の日本のあり方に多少は批判的な老人世代がいなくなった10年後の日本はいったいどうなってしまうのだろう。」

 修士論文では「日本会議」を研究しようとしているルーカスは、深いため息とともにこんな言葉を吐き出した。『ヒロシマやナガサキの追悼イベントがドイツはもちろんのこと、世界中で行われていることをご存じだろうか。それは、どこかの国やその国民を糾弾するためでも、侮辱するためでもない。人類の責務として史実を認め、記憶に留め、同じ過ちを繰り返さないよう問い続けるために―。』      (引用終り)

 「重慶無差別爆撃」も「沖縄集団自決」も「731部隊」も「慰安婦」も「徴用工」もなかったことにしてしまいたい日本という国が、世界に印象付けられていく。「香港上陸作戦」も「インドネシア・バンカ島事件」も何一つ教えない日本の教育。自局(新聞社)で番組が怖くて作れないなら、せめて他国で放送される「VJ Day(対日戦勝記念日)」の番組でも流したらどうなんだ。日本の若者が気付くはずだ。


 ところで、35度を超える「熱帯夜」になると、さすがに執筆がおぼつかなくなる。熱中症のニュースはテレビでも流されるが、「高齢者が、クーラーも使わずに死亡していたのが発見された。」などと言うものが多い。なぜクーラーを使わないか、の原因を「高齢者特有の温度への鈍感さ、生活習慣」と済ませているが、高齢者の私から言わせると、いくら老人でも「暑いものは暑い」のであって、使わない理由は「電気代が高いから」に過ぎない。国民年金では月6万程度、そこから利用することもできない(自己負担分を支払えない)介護保険料が2千数百円引かれるから、6万を切る。言われているように1日中クーラーをつければ、古いクーラーであるから1か月あたり一万近い出費増になる。これが怖いのである。--来年あたり「わが身」かもしれぬ。--マスコミの『鈍感さ』にはあきれてものが言えない。

                         2019年8月9日  朝日新聞
 9日も列島を高気圧が覆い、全国的に猛暑となった。35・6度を記録した東京都心や京都市などで今年の最高気温を記録。全国926カ所の観測地点のうち約9割が30度以上となった。10~12日の連休中も東日本から西日本にかけて35度前後の暑さが続くという。 総務省消防庁によると、7月29日からの1週間に熱中症で救急搬送されたのは1万8347人(速報値)。前週(7月22~28日)の3・2倍で、集計を始めた2008年以降、週単位でみると2番目に多かった。搬送者のうち24都道府県で計57人が死亡し、前週の約5倍だった。

                               James F.‏
匿名で何かをするのは名前を知られないようにして善意の行いをするとき、というのは世界中で共通した約束事だけど、日本では匿名は悪いことをするときに使うのだと知らなかった。そういうことまで「逆さま」な日本の社会、面白い。

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