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大阪発「イソジンでコロナ退治」にBloombergが『Too Good to Be True?』の見出し。日本のマスコミは「うがいでコロナは完治する」かのように報道。店の棚は空っぽ。株価は急騰。まさに「東洋の神秘の国」、最近では未開の国とも言われていますが…。

 4日、大阪府知事の会見の模様が「速報」としてテレビで流された。それによると「イソジン」などのうがい薬が『(薬事法があるので効くとは言えないが)コロナに効果があるという研究結果が出た』というのである。もちろん、この報道は各社が伝えたが、アメリカのBloombergと日本の代表としてNHKの記事を並べてみる。政権を批判しているわけではないのでNHKも忖度はしていないはずだが、「マスコミの役割」が日本では理解されていないことがよくわかる。言ったことを垂れ流すだけ、広報としての役割しかしていない。


口の中にいたコロナちゃんは減りますよね
添田孝史
わずか41人の実験、それも重症化を防いだかどうかの指標はまったく取っていない実験の結果だけで、商品まで並べて知事・市長が会見するって、その「異様さ」を報道してくれよ。この程度のデータで「治療効果が期待できる」なんて、会見する方も、速報扱いする方も、頭わるすぎ。

 頭の回転の速い方は「PCR検査」で陰性になるためには「イソジンでうがい」した後で検査を受ければよい、と気が付くだろう。大阪の陽性患者数は今後、劇的に減る。東京も同じだ。「クレゾール」なんかの薄い液でうがいしても同様だろう。(やってはいけません) その時、口内にいるウィルスは死滅する。

 中等症患者が改善したり、感染が防止できたりするのなら、世界の科学者はいったい何をしていたのか、ということになる。
 

2020年8月4日  Bloomberg  ←リンク
     Too Good to Be True?
Osaka Says Gargling Formula Can Beat Virus

そんなうますぎる話、信じられるのか?
大阪府知事は、このうがいのやり方でウイルスに勝つことができると発言

The Governor of Japan’s Osaka prefecture touted the powers of gargling medicine to control the coronavirus and recommended at-risk residents use it -- sending related shares jumping and clearing shelves of the medicine, even as some questioned the findings.
大阪府知事は、コロナウイルスを制御するためにうがい薬を使った方法を宣伝し、危険にさらされている住民にそれを使用することを勧めた - 調査結果に疑問を持っている人もいたが、関連株は急騰し、町の薬屋では売り切れが続出した。
Based on limited trial on a group of 41 patients with mild symptoms, gargling with diluted povidone-iodine four times a day reduced the number of those testing positive to 9.5% after four days, compared with 40% for a group who gargled with just water, Governor Hirofumi Yoshimura said at a press briefing on Tuesday.
軽度の症状を持つ41人の患者のグループに対する限定試験に基づいて、1日4回、希釈されたポビドンヨウ素でうがいすると、水だけでうがったグループの40%に対し、陽性反応の数は4日後に9.5%に減少したと、吉村洋文知事は火曜日の記者会見で述べた。
“It’s worth giving a try,” Yoshimura said, recommending its use to residents with symptoms and those working in high-risk industries such as bars, restaurants and health-care. “It’s a drug that everyone can buy at a drug store and it doesn’t do any harm.”
「試してみる価値がある」「誰もがドラッグストアで買える薬で、害を及ぼさない」と吉村氏は述べ、症状を持つ住民やバー、レストラン、ヘルスケアなどのリスクの高い産業で働く人々に使用を勧める。
The finding isn’t based on data from a large, randomized, controlled trial -- the gold standard for assessing the safety and efficacy of any potential therapy. When asked by a reporter if it was appropriate to be touting the medicine at such an early stage in its research, Osaka Mayor Ichiro Matsui, who was also speaking at the briefing, questioned back if he was supposed to ignore the findings.
この発見は、潜在的な治療法の安全性と有効性を評価するためのゴールドスタンダードである、大規模で無作為化された対照試験のデータに基づいていない。記者から、このような研究の早い段階で薬を宣伝するのが適切かと尋ねられると、同じくブリーフィングで講演していた松井一郎大阪市長は、調査結果を無視してもよいのかと疑問を呈した。
“We’ve always been asking people to gargle, in addition to washing their hands, wearing a mask and social distancing,” said Matsui. “Now we’re just saying there were better results when they gargled with this instead of gargling with nothing.”
「私たちは常に、手を洗い、マスクを着用し、社会的な距離に加えて、人々にうがいを求めてきました」「今は、何の特効薬、ワクチンがないのでなく、これでうがいしたときに、より良い結果があったと言っているだけです。」と、松井は言いました。

      Empty Shelves    店頭から商品が消えた

At a Matsumotokiyoshi Holdings Co. drug store in central Tokyo’s Chiyoda ward, the shelves were stripped clean of gargle medicines containing povidone-iodine, including Meiji’s brand, as of 3:30 p.m. local time. Three nearby stores were also empty. Amazon’s Japanese website listed most related products as being sold out.
東京都心千代田区にあるマツモトキヨシのドラッグストアでは、現地時間の午後3時30分現在、明治のブランドを含むポビドネヨウ素を含むうがい薬を棚からきれいになくなっていた。近くの3軒の店も空っぽだった。アマゾンの日本のウェブサイトは、ほとんどの関連製品が売り切れになった。
“We hadn’t heard anything prior to the governor’s press conference,” said Meiji Holdings spokesman Hirosaki Oode. “Our product is effective at disinfecting the mouth and throat, as well as combatting bad breath. We have no plans to study its effectiveness against coronavirus at this time.”
明治ホールディングスの大選弘咲報道官は「知事の記者会見の前に何も聞いていなかった」「口や喉の消毒や口臭の対策にも効果があります。現時点ではコロナウイルスに対する有効性を研究する予定はありません。
People in Japan commonly gargle as a preventative measure against colds and flus in winter, similar to hand-washing, though its effectiveness is still a matter of some dispute. A 2005 study by Japanese scientists concluded gargling with water helped prevent upper respiratory tract infections, but didn’t find using povidone-iodine any more effective than water, though a much smaller study on just 23 patients in 2003 did.
日本の人々は、冬の風邪やインフルエンザに対する予防措置としての手洗いに似ていますが、うがいの有効性はまだ論争の途中です。日本の科学者による2005年の研究では、上気道感染症の予防に役立ったが、2003年にはわずか23人の患者に関するはるかに小さな研究が行われたが、一般の水道水の方がポビドンヨウ素を使用することより効果があったとされている。
Along with handwashing and mask-wearing, the habit was one of the early reasons posited as possible reasons Japan escaped the initial brunt of the virus relatively unscathed. In recent weeks however, cases have flared up across Japan, with infections in Osaka on some days coming close to surpassing Tokyo despite a much smaller population.
手洗いやマスク着用に加えて、うがいの習慣が、日本が比較的無傷でウイルスに対処できた理由として初期には考えられていた。しかし、ここ数週間、日本全土で症例が再燃し、人口がはるかに少ないにもかかわらず、大阪での感染が東京を上回る日も近づいている。
The rush to find something to stem the spread of the pandemic has led to multiple treatments being hailed worldwide as a potential silver bullet for the disease before sufficient data can back those claims up, from hydroxychloroquine touted by President Donald Trump, to Fujifilm Holdings Corp.’s antiviral drug Avigan.
パンデミックの広がりを食い止めるために何かを見つけるためのラッシュは、十分なデータがドナルド・トランプ大統領によって宣伝されたヒドロキシクロロキンから富士フイルムホールディングス社の抗ウイルス薬アビガンまで、これらの主張を裏付ける前に、病気の潜在的な銀の弾丸として世界中で賞賛されている複数の治療法につながっています。
Where Are We in Quest for Coronavirus Drugs, Vaccine?: QuickTake

“I even think that gargling with povidone-iodine could defeat the coronavirus,” Yoshimura said. “But it’s still in the research phase and we can’t say anything definitive.”
コロナウイルスの特効薬、ワクチン開発の話はどこへ行ったんですか?:

「ポビドンヨウ素でうがいがコロナウイルスを打ち負かす可能性があるとさえ思う」「しかし、それはまだ研究段階にあり、決定的なことは何も言えません。」と吉村は言う。
                        (引用終り)
あとで「予防」とかすり替えてきそう

たかしろ
そういえばトランプが消毒液がコロナに効くと言ったとき、CNNは専門家を呼んで必死で「それはフェイクだ」と放送してたけど、今の日本にそういうことできる放送局って皆無だな

 次にNHKの記事を見てみる。まず見出しから違う。「Too Good to Be True?」と「うがい薬がコロナに効果か」では、読者の受け取り方が違う。Bloombergはこの『発言』に疑問を呈している。だから読む側としても、注意しながら読む。しかし、NHKは(責任を逃れるために)断定こそしていないが、この発言を「前向き」に報じている。その違いが今の日本を生み出したといっても過言ではない。論理の誤りに「マスメディア」が気が付かない。

 まあ、こんなことを書くと「小松靖アナ」ならば、『そんなことを言うのなら、あなたはワクチンや特効薬という対案を持っているのですか』などと言うことに、世界の中で日本だけがなる。だから、NHKにしても朝日にしても、自分の意見を書かない。「大本営発表」と言われる記事ばかりになる。権力の監視ができない。「おかしい」なら、おかしいというべきだろう。--裁判で被告の無罪を主張する弁護士に「そんなことを言うなら、真犯人は誰なのか。」と問い詰めるようなものだ…。--


2020年8月4日  NHK
うがい薬がコロナに効果か 研究
大阪府は、殺菌効果のあるうがい薬でうがいをすると唾液のなかの新型コロナウイルスが減り、人にうつしにくくなる可能性があるとして、本格的な研究を進めることを明らかにしました。

これは、4日、大阪府の吉村知事らが記者会見で明らかにしました。このなかで吉村知事は、「うそみたいなほんとの話をするが、うがい薬でうがいをすると新型コロナウイルスの陽性者が減っていくのではないかという研究結果が出た」と述べました。

それによりますと、ことし6月から先月にかけて宿泊施設で療養していた軽症や無症状の患者、40人余りを対象に、殺菌効果のあるポビドンヨードが含まれたうがい薬で、1日に4回、うがいをしてもらったところ、そのほかの患者よりも唾液の中のウイルスが減ったということです。

具体的には、うがいをした患者は4日目に唾液のPCR検査の陽性率が9%ほどになったのに対し、うがいをしなかった患者は陽性率が40%だったということです。このため大阪府は、軽症や無症状の患者を対象に1000人規模の研究を進め、うがいの効果を検証したいとしています。

担当する「大阪府立病院機構大阪はびきの医療センター」の松山晃文 次世代創薬創生センター長は、「唾液のウイルスを減らすことで、家庭での身近な人どうしの感染などを減らす効果があるのではないかと期待している。数十例や数百例でははっきりとは言えないので、大規模な研究で確かめたい」と話しました。一方で、松山センター長は記者団に対し、「うがいをしたあと、1時間程度でウイルスの量が再び増えるケースもある。うがい薬を使って、何回もうがいをすると喉を痛める可能性もあるので、注意が必要だ」と述べました。

【知事 うがい薬の利用呼びかけ】。
4日の会見で、大阪府の吉村知事は、「(薬事法があるので)コロナが治るとは言えないが、これまで呼びかけていたつばの飛び交う空間で感染が広がるのを少しでも抑えることが期待できる」と述べました。

そのうえで、これまでにクラスターが発生したほか、感染が広がりやすい、▼熱など、かぜに似た症状のある人やその家族、▼接待を伴う飲食店の従業員、▼医療や介護の従事者に対して、今月4日から20日までの間を強化期間として、積極的にポビドンヨードが含まれたうがい薬を使ってうがいするよう呼びかけました。一方で、吉村知事は、「うがい薬は国内で生産されていて、マスクのときのようにはならないと考えているが、くれぐれも、うがい薬を買い占めたりしないでください」と述べました。

馬鹿か????
看護メン
①喉をイソジンで消毒します
②喉にウイルスがないか綿棒でとります
③ウイルスはありませんでした!やったね

馬鹿か????


Greg(小人-19)
唾液検体によるPCR検査の感度を低くすることができる裏ワザを知事が会見により全国に広めてしまいました。
陰性証明が悪用される恐れがあり、まずはSoftBankの新しい唾液検査ビジネスの信頼度を損ねたわけですね。
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