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香港情勢が歪曲して伝えられている1例を示そう。

 皆さんの中には私がきのう書いた「香港情勢」について、余りにも中国寄りだと思われた方もいるかもしれない。香港情勢は日本の報道では実情が分からない、という私の意見の1つの実例を示してみたい。次のニュースは大々的に報じられたので、ほとんどの皆さんがご存じだと思うし、その内容も下のニュースとほとんど同じものだと思う。

2020/08/11   日テレNEWS24
香港メディアは周庭さんが10日夜、国家の分裂をあおったとして「香港国家安全維持法」違反の容疑で逮捕されたと報じました。

周さんは自身のSNSで「今、家にたくさんの警察が来ている」と投稿していて、その後、管理者を名乗る人物が逮捕されたことを認める書き込みをしています。香港メディアは、白い服を来た周さんが両手を後ろで縛られた状態で車両に乗せられる様子を生中継で報じました。


 他のマスコミも同様に伝えている。動画はすぐに「著作権がーー」ということで削除される恐れが強いが、参考までに「毎日新聞」の物を上げておく。



 「なんと中国政府は横暴なんだ、こんなか弱い女性に「後ろ手錠(尾ひれがついて、今では後ろ手錠だといわれている。)までして…。そんなことをする中国を少しでも贔屓にするのはおかしいんじゃないですか。」そういう声が聞こえそうだ。これが伝えられている通りなら、そういってもよい。ところが、香港の現地メディアが伝える「逮捕時の映像」では、後ろ縄も後ろ手錠もしていそうにない。(写真中の○は当方で入れた。)

    周庭が後ろ手錠をかけられて連行された!?

 何か上着のようなものを後ろ手に持っている。当初は「手錠を隠す」ために、警察がかぶせたものかとも思っていた。そうでないとすると、とても優れた「演技」をしていることになる。そこで「香港電台視像新聞」のニュース動画を見てみると、なんと車に乗せられてすぐに「周庭さんが左手で顔にかかった髪を取り除いている」ではないか。--この画像を上げれればよいのだが、何しろ70オーバーの年寄であるから方法がわからぬ。リンクしてあるので必ず見てほしい。

香港電台視像新聞 RTHK VNEWS  ← リンク (車に乗せられて間もなくです。左手を動かし、また後ろに戻します)

 日本の各社のニュースを見ると、いずれもこの部分が完全にカットされている。なぜだ。
日本の報道が伝えたような「両手を後ろで縛られた状態で車両に乗せられた」ことはなかったわけだ。初めから「逮捕された」とだけ伝えたのでは、なぜいけなかったのか。なぜ「周庭さん」は両手を後ろで組んだのか。なぜ、上着のようなものをそこに持っていたのか、いずれも疑問のままだが、一定の方向に世論を引っ張ろうとしたことは、「周庭さん」にも「マスコミ」にもあったのではないか。そう思える。



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