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福島第一原発爆発事故の基礎知識 Ⅳ  「シーベルトって何」という人のために

  依然として予断を許さない状況が続いている。福島第一原子力発電所付近で16日午前、白煙が上がり、放射線の量も一時、急激に上がった。「正門付近の放射線量が本日10時すぎから急激に上がりまして、ミリシーベルトの単位に上がった」(枝野幸男官房長官)

 16日、記者会見した原子力保安院によると、第一原発正門付近での放射線量は午前10時に810.3マイクロシーベルトだったのが、午前10時45分には6400マイクロシーベルト=6.4ミリシーベルトまで上昇、その後、午前11時、3.3ミリシーベルトに下がったということが、まだ、高い状態が続いる。

 グラムやキログラムぐらいなら分かるが、これが何を意味するのか、皆さんお分かりになりますか。私など、とんと理解できない。そういう、私レベルの方のために、少し調べてみました。
 放射線の中にも色々あって、α線・β線・γ線……などがあります。そのうち、α線は名刺程度の紙で防げます。β線は防護服程度のアルミの金属で防げます。しかし、γ線やX(エックス)線になると、鉛の板か厚い鉄板でないと防げません。しかし、それさえも貫通して出てくるものがあります。
 それが「中性子線」と言われるもので、厚いコンクリートか、『水』でないと遮断できません。
 コンクリートは分かっても、『水』がどうして?と思いますよね。

 水の中の水素原子に中性子をぶつけることで「遮断」するのだそうです。ですから、いま「一生懸命」使用済燃料貯蔵プールに水を入れることを考えているのは、単に温度を下げるだけでなく、放射線を遮断する目的があるのです。遮断しない限り、何の作業も出来ないわけです。(放射線が強すぎて近づけない。)
 →作業の様子については3/14付けの「基礎知識 原発はどうなっているのか」をお読みください。 --CM注-- 
 放射線の透過力
 シーベルトとは「ある期間に被ばくした量の合計」をあらわす単位であり、1時間その場所で過ごした人が1シーベルト「被ばく」することになるという状態が「1シーベルト毎時(Sv/h)」です。などと説明されても全く分かりません。

 シーベルト(Sv)  放射線を浴びる人体へのダメージの程度で、放射線の量を表す。

 放射線の種類が異なれば人体への影響は異る。アルファ線では吸収線量を20倍、ベータ線とガンマ線では吸収線量を1倍する。 アルファ線では、1グレイ=20シーベルト、ベータ線とガンマ線では、1グレイ=1シーベルト。 これでも「私」には厳しいです。

 そこで「NNN報道特番」で放送された、内容を書いておきます。
これなら「何とか!」
[放射線の人体への影響]
1万ミリシーベルト:   被爆者の全員が死亡する可能性
4000ミリシーベルト:   被ばく者の半数が死亡する可能性
1000ミリシーベルト:   被ばく者の中に嘔吐者が出る
500ミリシーベルト:   皮膚のやけど
250ミリシーベルト:   白血球の一時的減少
150ミリシーベルト:   目の水晶体がにごる、男性機能の一時的低下
2400マイクロシーベルト:    1人当たりの自然被ばく量(年間)
100~200マイクロシーベルト: 東京~ニューヨーク間を飛行機で移動
50マイクロシーベルト:     胸部レントゲン

 100万kw級の原子炉には、100トンのウラン燃料が入っている。およそ1年に1度の定期点検のとき、約30トンづつ新しいものに交換される。 ウラン燃料中のウランのうち、3~4%が核分裂エネルギーを取り出せる“燃える”ウラン235。残りは“燃えない”ウラン238である。

 原発の運転により、1年間に約1トンのウラン235が核分裂生成物に変わっていく。核分裂生成物の放射能の強さは、もとのウラン235よりもはるかに強い。核分裂生成物のほとんどは燃料棒の中にたまっていく。3~4年間の運転後は、燃料棒の放射能の強さは使用前の10億倍になっている。

 原子炉の中の燃料棒にたまっている核分裂生成物のもつ放射能は、100万キロワット級原発の場合、半減期1時間以上の主な放射性物質のものだけで約1万3600京ベクレルもある(1京は1万兆)。

  (参考*注) 放射線による人体への影響度合いを表す単位を「シーベルト(Sv)」、放射性物質が放射線を出す能力を表す単位を「ベクレル(Bq)」という。
 放射性物質にはさまざまな種類があり、放射性物質によって、放出される放射線の種類やエネルギーの大きさが異なるため、これにより人体が受ける影響は異なる。このため、放射線が人体に与える影響は、放射性物質の放射能量(ベクレル)の大小を比較するのではなく、放射線の種類やエネルギーの大きさ、放射線を受ける身体の部位なども考慮した数値(シーベルト)で一般的に比較している。

 一つ、はっきりいえる事は「これだけはあってはならない」事態が起きてしまっていること。「それは絶対に起きません。」と言い続けたことが起きてしまっているのである。安全神話は本当に「神話」だったようだ。

 ところで、放射線で「被曝して死亡する」というと、普通は「広島。長崎」を思い浮かべるだろうが、あの情況は「熱線」にやられたのであって、被曝して死亡したわけではない。

 なぜ「偉そうに」そんなことがいえるかと言うと、世界で唯一「日本で被曝事故」が起きたのである。
        Heaven or Hell?さんの「朽ちていった命」より (抜粋引用)
 1999年9月30日午前10時35分。茨城県東海村の核燃料加工施設「ジェー・シー・オー(JCO)東海事業所」内でサイレンが鳴り響いた。放射線が出たことを知らせるエリアモニターのサイレンだった。

 それは、安全無視の裏マニュアルが引き起こした、最悪の臨界事故だった。この事故で3人の作業員が大量の中性子線を浴び、内2人の作業員の被曝量は致死量であった。沈殿槽の一番近くに居た作業員の大内さんは後に20シーベルトもの中性子線を浴びていると推定された。20シーベルトとは一般人が一年間に浴びる許容量の実に2万倍という途方もない被曝量だ。

 8シーベルト以上の被曝での致死率は100%。やや沈殿槽から離れていた篠原さんの被曝量は6~10シーベルト。大内さんは被曝から83日目に篠原さんは211日目に亡くなった。

 大内さんも篠原さんも青い光(チェレンコフ光)を見た瞬間、すでに肉体は「死んで」いたのである。中性子線によりほぼ体中の染色体がズタズタに破壊されてしまい、修復不可能な状態に至っていたのだ。

 最初大内さんは、顔と右手が赤みを帯びているくらいで、とても致死量の放射線を浴びているようには思えなかった。そのため前川医師は「ひょっとしたら治療可能ではないか」と思い治療を引き受けることにした。しかし、それはとんでもない勘違いだった。

 最初、血液の異常が見られ、次に一番細胞の入れ替わりの激しい皮膚の壊死が始まった。その後27日目に激しい下痢が彼を襲った。腸粘膜が全部はがれてしまったからだ。

人間は致死量の放射線を浴びてもある程度の線量であるならば即死しない。

 20シーベルトの中性子線の場合、少なくとも数日は激しい倦怠感を感じてはいるものの比較的元気な状態なのだ。しかし、確実に死は忍び寄ってくる。

 まず血液に異常が現れリンパ球がなくなり白血球も減少する。身体に抵抗力がなくなり、その後血が止まらなくなり、傷も治癒不能になる。

 それから徐々に皮膚が壊死してぐずぐずの状態になり、腸粘膜がはがれ皮膚を失ったからだの表面と内臓から大量の血液や体液を流失させ、何日もかけてじわじわと死んでいくのだ。

 この本には貴重な写真がいくつか掲載されている。

 特に、カラーページに載っている大内さんの被曝26日目の右手の写真は、まるでずくずくの腐乱死体のようで放射線被曝の恐ろしさを何よりも語っている。

 安全神話は本当に「神話」だったようだ。そしていつかどこかでJCOの臨界事故など比べ物にならない重篤な事故を起こすだろう。

 チェルノブイリ原発事故の場合、大陸内でおきた事故であるが、信じられないくらい広範囲に渡って放射能汚染が広がった。日本の場合、もしどこかの原発でチェルノブイリレベルの事故が起こった場合、逃げ場がないのだ。

 繰り返すが、この本は絶望的なほど大量の放射線を浴びた患者と家族と医療チームの戦いを描いたドラマである。放射線被曝の恐ろしさを大内さんが身をもって教えてくれた貴重な記録である。原発への賛否はともかく、是非多くの人に読んでもらいたい一冊だと思う。           (引用終り)

 さて、我々の目の前にある「現実」は、4基の手に負えない「原子炉」である。情報は心もとないが、1号機と3号機は「綱渡り的」ではあるが、空焚きにならずに、一歩手前で抑えている。

 2号機は「専門家」の皆さんと違って、すでに放射能を放出しているように思う。格納器と「サプレッションプール」の間に、亀裂か破断があり、炉内の蒸気や水が流出していると思われる。これも水を入れ続けて、燃料の温度を下げる以外、放射能漏れはあったとしても、他に手立てはあるまい。

 4号機は先日に述べたようなジルコニウム・ファイアと呼ばれる火災になっていてもおかしくない時間が経過してしまっている。どこまで冷やされていたか、ということになるが「そういう事態」になっている時に、水をかけて「水蒸気爆発」が起きないのだろうか。

 「何もしないで、ただ、死を待つのみ」というわけにはいかぬが、作業員たちのことが気にかかる。上にあげた臨界事故の際も、最後は「子作りの終わった男性社員」による「決死隊」が、臨界をとめて、大事には至らなかった。 (といっても、3名の犠牲者は出たが)

 明日の朝「水を注入」するそうである。なんとか、無事に終わることを「全国民」が願っているはずである。

 がんばれ日本。がんばれ福島 。


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