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ICRPの勧告に見る放射線の「確定的影響」と「確率的影響」  安全を考える

 今朝のブログで (午前8時アップ) で紹介したICRPの勧告の数値を、偶然にも武田教授が今朝のブログで使用しているので、その件について少し付け足しておきたい。                (詳しくはクリック→) タケダネット
 
 武田邦彦教授は、今回の原発事故では「専門家」としては珍しく、「危険派」として登場し、皆さんの中にも、その意見を参考にされた方も多いと思われる。以下タケダネットの一部を引用してみると次のように書かれてある。

(前略)
放射線については、各省庁でそれぞれの法令ができていますが、たとえば、厚生労働省の「電離放射線障害防止規則」というのは、昭和47年に制定されて、今年になっても1月14日に改訂されています。
このような法律は「被ばくと健康に関する国際勧告」に基づいて、国内で「放射線と健康の専門家」が、「それぞれの関係省庁」で検討し、国内の法律や規則を改定して、今に至っています.
日本国民を放射線の害から守るのですから、あらゆる知恵を動員して作られています.

読者の方の中には、専門家が100ミリと言ったり、政府が20ミリで規制したりするので、私に「武田の言う1ミリとか1.3ミリという根拠は何か!勝手なことを言うな!」という人もいるけれど、騙されているだけです.
「1年1ミリ」は武田説でもなんでもなく、国際勧告と国内法で定められている数値です(1年1ミリは人、3ヶ月1.3ミリは場所で実質的な内容は同じ。)
福島圏内学校の放射能汚染

ところが、3月12日、福島原発が破壊した途端、専門家は神となり、公務員は法律を捨てました。今では、彼らは必死で「日本に法律の規定がある」ことを隠そうとしています.
 
 人の健康、それも強制的なこと(学校に通うなど)に適応するのに、1ミリという法律を隠して、自分が100ミリと思うから、20ミリでなければ自分の仕事に具合が悪いからという理由で「人」は「他人の運命を勝手に決める権利」はないのです。専門家は神になったのです。

専門家は神になってはいけない、
NHKは神になってはいけない、
医師は神ではない、
政府は法律と法の精神を捨ててはいけない、
文科省は児童に20ミリを強制できない、

いかに政府でも人の運命に拘わることを神の代わりに決めることはできない、
誰もが、「1年1ミリが適切か」を判断してはいけない。
誰もが、「1年1ミリ」以外の数値を言ってはいけない。 (以下省略)

 気持ち的には「武田教授」を応援したくても、こういう調子で言われたのでは、我々支持派も根拠をもてない。そこで、ICRPの勧告を紹介すると良いのだが、何しろこれが分かりづらい。読んでいると眠くなる--私だけか (笑) --どこが重要なのか、スカッと説明してくれていると助かるのだが………

 私なりにまとめてみるので、参考にして欲しい。

 まず、放射線の影響には「確定的影響」と「確率的影響」の2種類がある。

 確定的影響とは、目の水晶体がにごったり、皮膚がただれたり、白血球が減少したりするなどの「一定以上の放射能を浴びると必ず起こる現象」を言うのだそうである。これは、これまでの事故などからある程度以上の放射線量を浴びないと発症しないことが分かっている。その発症する放射線量を「しきい値」と言っている。

しきい線量以下の被ばくでは、被ばく組織内に発生した損傷は、組織の機能を失わせることなく修復される。そのため、被ばく線量をしきい線量以下に制限することにより、確定的影響の発生は防止することができる。

  線量限度一覧表 表1-1

 確率的影響とは、「癌、白血病とか先天性の奇形」をいい、これは放射線量に比例して「そのリスク」が高まっていく、と述べている。放射線誘発がんは、放射線によって生じた細胞レベルの損傷が、誤って修復される場合がある(確率的)ためと考えられている。細胞レベルの損傷は、極低線量の被ばくに依って惹き起こされるため、障害が発生する確率は、被ばく線量に比例して増加することになる。実質的にほとんど障害が発生しない線量は存在するが、発生確率がゼロは存在しないことになる。被曝すれば、必ずいくらかの確率が上がることとなる。

 従って、放射線0が最も良いのだけれども、合理的に達成でき、かつ、発生確率も受け入れられる範囲であるところに設定している、と言うのだ。ICRP 1990年勧告では、20mSv/年(生涯線量は1.0Sv)を容認できないレベルの下限値としている。

 どちらも、一生を通じて「1Sv の放射線」以下にした方が良いとの考えであり、実際の放射線被ばく管理上、生涯にわたって記録をすることは困難であることから、5年を管理期間と定め、線量限度を「5年平均で100mSv」とすることで、実質的に生涯線量1.0Svが達成できるとしている。

 ただし、年実効線量が50mSvを超える場合、死亡の生涯確率が容認できるレベルを超えてしまうことから、補助的な限度として、いかなる一年間においても50mSvを超えてはならないという付帯条件がつけられている。(作業者)

 一般の国民は、他の放射線を浴びることも考慮して、年1mSvなら安心である、としている。

 書いているほうが、十分理解しているとは言いがたいので、皆さんに「お分かりですか」とは言えないが、本当に大雑把に言うと、一生涯に浴びる放射線量が「1シーベルト以下」で、1年間が20ミリシーベルト以下なら、健康に危険は無いと推定される、という事だろう。

 そして、比較的短期間にでる「放射線障害」は、一定量の放射線を浴びることにより「確実」に発生するから、その限度を超えないように「注意」しなさい。また、それ以下の場合は、浴びた放射線の量に比例して「発生が増加する放射線障害」があるが、それは、胎児・幼児・妊婦などは、高い確率になるけれども、必ずしも発症するわけではない、ということである。

 今回、年1ミリシーベルトの基準を緩和し、20ミリに変えれば、1000人に1人か2人の割合で癌になる人が増える程度の差であろう。被曝していなくても300人程度は癌になるであろうから、外から見る分には、ほとんど差がない事になる。

 これをどう見るか、「我慢できる範囲」と見るのか、「受け入れできない範囲」と見るのか。

 今、国民に問われていることである。

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COMMENT - 1

ニャン子太郎  2011, 04. 26 [Tue] 11:40

過去のブログ

パパさんこんにちわ。
最近は当日版≪リュウマの独り言≫が朝一UPされてない時は
過去のブログを開いて見ています。
(相変わらず仕事中に。。。)

取り上げる話題が多岐なので本当に飽きないですね。

政治ブログサイトだと話題もワンパターンになりがちですし、著者の思考パターンが分かってしまうと先の話も自然と予測出来てしまい最後まで読まずに飛ばし読みすることも多いのです。

パパさんの思考パターンは中々読めません。
タブロイド誌的ノリであったり、
科学雑誌のように濃密だったり、
勿論政治評論はプロ並みに奥深です。
物事の見立てが面白いし、
その時々の内容に応じて書き方のアクセントが心地よい。

きっと頭が柔らかく好奇心も強い方なのでしょうね。
頭の中がどうなっているのか一度覗いてみたい気も・・・。


過去のブログを開く時に私以外に必ず閲覧者がいるので、
私の様に最近≪リュウマの独り言≫を知って、
バックナンバーを楽しんでいる人がたくさんおられるのでしょうね。

これからも毎日楽しみにしています。




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