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放射能の被害は低いと報道するなら、原子炉を取材せよ。  過酷な福島原発労働者の実態

 東京電力福島第1原発から流出した放射性物質(放射能)による健康被害への不安が広がるなか、放射線による発がんリスクが出始めるとされる年間100ミリシーベルトを浴びた場合、そのリスクは、受動喫煙や野菜不足とほぼ同程度であることが30日、国立がん研究センター(東京)の調べで分かった。

 同センターは「日常生活にもさまざまな発がんリスクが存在する。むやみに不安がるのではなく、放射線のリスクを正しく理解してほしい」と呼びかけている。                            (原子力取材班)
       国立がんセンターのガンリスク表

 上の記事は『産経新聞』によるものだが、各紙とも掲載している。放射性物質による健康被害に対して「正しい」認識で対処するように伝えている。この程度のものなら、「記者諸君」福島第一原発に行って「取材」すべきではないのか。それとも、自分たちはそう考えないことを、いかにも真実かのように報道しているのだろうか。

 福島第1原発の内部を撮影した青山繁晴氏は、入るための交渉をして「一般の方やジャーナリストでは無理だけれども、専門家であれば、入れるほど落ち着きました」といわれたそうである。舐められたものである。一般の「野次馬」と同等レベルの扱いである。日ごろの「行い」が、そういう結果を生んだのだろうが、これでは「国民が正しい情報を持つ」事は期待できない。

 芸能人の結婚や海老蔵事件ではないのだから、数百人がなだれ込んで、勝手にインタビューなどの混乱は困ることは明白であるが、テレビ、新聞など各1社ずつ「輪番」で記者を出すなど、報道機関としての役割をもっと自覚すべきだ。

 テレビ局も「独占映像」などと、鼻高々では困る。なぜ、自社の映像でないのかを考える必要がある。作為があって持ち込まれていたなら、どうなるのか? (今回の場合はそんなことはなかろうが)

 保安院、東電の会見に外国人記者が誰も来ない、と前にも書いたが、日本人記者への会見は盛況であるらしい。こんな惨憺たる「マスコミ」しかなくて、外国と衝突したら、その真実はまた国民には知らされぬまま、突き進むことになる。

 事故後、2ヶ月。東電の敷地内だけの問題で済んでいるのならともかく、全国に渡って問題を引き起こし、現在でも「放射性物質」が放出され続けているのである。それがどうなっているのか、全く分からない。分かった分は政府が発表しているとしているが、「外国情報」で「もっと重大事故」と指摘されていたことが、後々その通りだった、国民のパニックを恐れて情報が遅れた、などの言い訳を聞かされるだけ (それを伝えるだけ) では、その役目を果たしているとはいえまい。

 今回、またも外国から「3号機の爆発は核爆発」との指摘を受けている。もちろん、日本の一部の学者の中にはそういっていた人もいるが、政府発表では「爆発的事象(レベル3)」であったわけだ。そのうち、渋々「これも」認めるのではないか。

 以下の記事は 講談社「現代ビジネス 経済の死角」からの引用である。(詳しくは→現代ビジネス 経済の死角)

 山田氏は、福島県内にある東京電力(以下、東電)の協力会社に勤めている。震災発生当時は別の仕事で県外にいたが、3月下旬に親会社の所長から要請を受け、現在も福島第一原発で電源の復旧作業に従事。4日泊まり込みで働いた後、2日休みを取って帰宅する勤務形態だという。

「要請されて1F(福島第一原発)に入る前に元請け(親会社)の事務所に行ったんですが、驚きました。机の上に1枚の誓約書が置いてあり、こんな内容が書かれてあったんです。『最大250ミリシーベルト以上の放射線を浴びても、私は自分の意思で働く』。250ミリシーベルトとは、緊急時の作業員の被曝限度量です。

 長年1F(福島第一原発)で働いていますが、こんな書面を書かされたのは初めてですよ。元請けの所長は『強制じゃないからな』と妙に真面目な顔で言っていましたが、今さら『そんなに危ないならやめます』とも言えません。恐る恐るサインをしました」

 山田氏によると、普段と違うのは誓約書だけではなかったという。通常なら、親会社が管理している「原発手帳」を携行しないと原発内部に入れないのだが、今回は「『必要ない』と元請けの所長から言われた」というのだ。原発手帳とは「放射線管理手帳」の通称で、作業員の身分証明書のようなものだ。

 原発への入退日や毎回浴びた放射線量などが打ち込まれ、規定の被曝量を超えてしまった作業員は、原発で仕事をしてはいけない規定になっている。

「いつもなら『決してなくしたり、外部に持ち出したりすることのないように』と厳しく言われるんです。それほど大切な原発手帳が『必要ない』とは、あまりにおかしい。

 私たちは『1F(福島第一原発)では凄まじい量の放射線が測定され、数値を手帳に打ち込むと今後は誰も働けなくなってしまうから、持たせないようになったんじゃないか』と話し合っているんです」

 福島第一原発での仕事は、多忙を極める。普段なら午前と午後1時間ずつ働けば作業は終了するが、事故後は朝7時から東電や親会社と業務を確認。ビスケットと野菜ジュースの簡単な朝食を摂っただけで、夕方5時過ぎまで作業を続けることもあるという。山田氏が続ける。
「地面も建屋の床も瓦礫で覆われ、機材を運ぶだけでも困難を極めます。しかも大きな余震が起きるたびに退避指示が出て、作業は遅々として進まない。

 おそらく普段なら制限値以上の量を浴び隔離されてもおかしくない作業員もいるのでしょうが、みんな『大丈夫』の一言で片付けられています。

 衛生状態も最悪です。外気は冷たいですが、服の隙間をぶ厚いテープで塞いだ防護服に完全マスクという姿で動き回っていると汗だくになります。それでも作業員は、シャワーすら浴びられない環境で働いているんです。免震棟の中は強烈な体臭や薬品の化学臭などの混じった、異様な臭いで充満しています。1Fで3日も働いていれば、大半の人が目まいや嘔吐、激しい頭痛などの変調をきたすでしょう。

 『Jヴィレッジ』(福島県双葉郡楢葉(ならば)町にある事故対策の拠点)や2F(福島第二原発)には医師が常駐する医療対策室が設けられているそうですが、すでに20人以上の作業員が倒れて担ぎこまれているという噂です」

 これほどの過酷な現場である。給料で補償してもらわなくては困ると、山田氏は休日を利用して親会社の所長に「作業の手当はいくらなのか」と尋ねた。

「所長の答えを聞いて愕然としました。『東電は1F(福島第一原発)の周囲で避難指示が出ている住民や、被害を受けた農漁業者への補償で莫大なカネがいる。今までのような報酬をもらえないかもしれないので、給料のカットを覚悟してくれないか』

 大量の放射線が降り注ぐ劣悪な労働環境で働かされた上、給料を減らされたのではやっていられません。今は本気で、作業員を辞めることを考えています」 (中略)

「朝のミーティングでも、東電の社員は『○日までに電源を復旧してください』『放射性物質の放出を止めてください』と東京の本部からの指示を作業員に伝えるだけ。現場の作業の難しさを、まったく理解していない。『お前たちの言う通りにできるなら、とっくの昔に事故は収束しているだろ!』。

 そんな言葉が喉まで出かかる時もありますが、グッとこらえて作業に専念しています。ただ東電の社員たちも、作業員のそうした怒りや不満を感じるのでしょう。普段なら敷地内で我々とすれ違っても目も合わせようとしないのに、最近では『お疲れ様です』とねぎらいの言葉をかけてくるんです」 (中略)

 福島第一原発の事故収束は、作業員たちの働きにかかっている。だが彼らの怒りと疲弊は、ピークに達しているのだ。    (引用終り)
 
 作業員の情況は「同情」に値するものではあるが、「基礎知識シリーズⅠ」で、皆さんすでにご存知と思う。こういう作業 (配管や器具の設置) の後の清掃など労働者の実態も「基礎知識シリーズ」で紹介した。この情況の改善は確かに必要だが、断片的な情報だけでは致し方ない。

 本家本元の「原子炉」の情況が『どうなっていて』『どうするのか』、国民は知る必要がある。報道機関は、そういう広い視野にたって「正確な情報」を提供する義務がある。

 国民が「外国情報」を当てにするようでは、どこかの国とさほどかわらないといえよう。

追記:注] 市町村の4割が農畜水産物の放射性検査未実施
                             (時事ドットコム)

 東京電力福島第1原発事故を受け、厚生労働省が農畜産物や水産物に含まれる放射性物質を検査するよう求めている1都10県の計513市区町村のうち、全体の4割に当たる203市区町村で先月下旬までに一度も検査を実施していないことが3日、同省のまとめで分かった。

 厚労省は4月4日、放射性物質の降下量が多かった福島、茨城、栃木、群馬と近隣の宮城、山形、新潟、長野、埼玉、千葉、東京の各都県に対し、農作物などの検査計画を策定するよう通知した。このうち福島県は積雪などの影響で農作物を出荷していない自治体を除き、全市町村で4月下旬までに検査を実施していた。一方、茨城は11市町村、栃木は8市町、群馬は10市町村で未実施だった。

 また、埼玉は最も多い50市町村で検査を行っていなかった。千葉は23市町、東京は32市区町村、山形は25市町村、宮城は8市町、新潟は19市町村、長野は17市町村がそれぞれ未実施だった。 

追記:注]◇14年前の警告 班目氏らは無視
 今回のような大地震・大津波による原発事故を、地震学者の石橋克彦・神戸大名誉教授が「原発震災」と名付け14年前に論文で警告していたことを、3月29日にコラム「発信箱」で書いた。

 その石橋論文に対し、現在の原子力安全委員長である班目(まだらめ)春樹氏や今回の事故発生5日後に内閣参与に任じられた小佐古敏荘(こさことしそう)・東大大学院教授(4月30日内閣参与辞任)が当時、どんな見解を示していたのか。石橋氏が雑誌「世界」5月号に書いている。

 班目氏はあらゆる懸念を打ち消した上で「石橋氏は原子力学会では聞いたことがない人である」と素人扱いした。小佐古氏も「多量な放射能の外部放出は全く起こり得ない」とし、「論文掲載にあたって学者は、専門的でない項目には慎重になるのが普通である。石橋論文は、明らかに自らの専門外の事項についても論拠なく言及している」と批判したという。


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COMMENT - 1

みなみちゃん  2011, 05. 05 [Thu] 14:21

第3の原爆・・・わかっちゃいるけどやめられない

日本人は、ヒロシマ、ナガサキで、第1の試練を受け、そして、試されている。世界で、群を抜く医療放射線被曝という状況で第2の試練を受け、そして、試されている。原発問題で第3の試練を受け、試されている。その選択は、結局、原子力開発推進第1、放射能大量生産という選択となった。先進国は、あまりの危険性の高さから、すべて撤退した高速増殖炉も、なぜか、意気揚々と推進している。わかっちゃいるけどやめられない・・・いやな空気です。最前線の兵士の命と誇りを粗末にあつかうという体質は、第二次世界大戦の大本営と一緒で、あまりに悲しい状況です。その結果は、言うまでもありません。敗戦ということです。異常な状況下で、高い士気を維持し、ヒュウマンエラーも最小限に抑えるためには、最前線の彼らに、最大限の敬意を表し、そして、最大限の保護を約束し、そして、最大限の情報提供を共有することしかありません。他方、リュウマさんの引用している驚くべき内容の誓約書は、当局の責任逃れのための紙切れであり、最前線の兵士に対する冒涜です。私は、誓約書が作られたことについて、最前線の皆さんにこころから土下座し、懺悔したい。残念ながら、政府要人、東電幹部、管さんらに、いまだ覚悟ができないことは寂しく悲しい。今、敬愛する西郷隆盛がいたらどのように行動し、言葉をはっするであろうか。
血の涙で、血の声で、管さんも、踏ん切ってほしい。様々な圧力があることは疑いない。とくに、フランスや米国が、金のなる木である原発を日本に抱かせ続けようとするために想像を超える圧力を加えていることも否定できない。それでも、そのような重圧のなかで、命を賭して高潔な選択をすることこそが、管さんの努めだ。マスコミの誘導に踊らされてこびを売ることも止めてほしい。一国の操縦桿を握っている以上、乗客である国民の命を守ることに集中して欲しい。・・・・リュウマさん、いつも情報提供有り難うございます。周期的に思いが抑えられなくなり投稿させて頂いておりますが、ご容赦下さい。









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