東京電力は5日、福島第1原発の1号機と5号機の間から30メートル沖合の海底土について、1キログラム当たり8万7000ベクレルのセシウム137が検出されたことを明らかにした。この濃度は、同じ場所で事故前に行ったサンプリング調査と比較して約3万8000倍と、マスメディアが報じている。
「あぁ、また安全なんだろうな」と国民は即座に思う。もう大分(だいぶ)慣らされてきた。放射能の害は大したことはないのではないかと。そんなにたくさんの放射能が流出したわけでもないし、何よりバタバタと人が死んでいるわけでもない。そのうち、被災者以外は「補償金目当て」などと言い出すに違いない。
原子力発電は、少し前まで「クリーンエネルギー」の花形だった。正常運転時は、「全く安全」と思っていた。この「基礎知識シリーズ」を書くまでは……
本稿は、4/30のシリーズⅦの続編である。 このグローバルなウラニウムの悪夢から利益を得ているの誰か? 表紙に使用した衝撃的な女王がガスマスクをつけた切手 Dr.ジェイ・グールドは著書『 内部の敵 THE ENEMY WITHIN 』で、英国王室は私的に、リオ チント Rio Tinto 鉱業を介して60億ドル以上のウラニウムビジネスへ投資をしていることを暴露した。
アフリカおよびオーストラリアは、世界の主要な二大ウラニウム供給源である。ロスチャイルド家はウラニウムの供給と価格を世界的に支配するとともに、女王のビジネスマネージャーも務めている。
女王ごひいきのアメリカ人のチェイニー、ハリバートン、およびブッシュ一族は,ウラン採掘と中東・中央アジア・コソボ/ボスニアにおける不法な劣化ウラン兵器を共用することを通じて女王と結びついている。
多様な個人や団体、そして米国や年金基金の国際投資が、劣化ウラン兵器を増殖させるのに果たしてきた主要な役割については余り知られておらず、国の内部や外部でたいていは認識すらされていない。
劣化ウランは「原子力発電所」が稼動すれば、必ず出る「ゴミ」である。その処置は頭痛の種である。
劣化ウランの蓄積は、米国では原爆製造が始まった1940年代前半から今日まで続いている。
これまでの 蓄積量は50万トン以上。ケンタッキー州パデューカにあるウラン濃縮用核施設など三カ所で、金属容器に収められて戸外に積まれてい る。
劣化ウランは鉄の約2.5倍、鉛の約1.7倍比重が重い。このため砲弾の弾芯に利用すると強い運動エネルギーが得られ、頑丈な戦車でも貫通する。しかも、貫通時の衝撃で高熱を発して燃焼し、戦車内の兵士をも殺してしまう。加工も容易で、大量にある原料は「廃棄物利用」のため、エネルギー省(DEO)から「
ただ 」で支給される。
原料が「ただ」であるから、売れさえすれば、非常に利益が上がる。燃料用ウランを売っても、ゴミに困らなくなる。
40年間以上も試射実験をくり返していた劣化ウラン弾がはじめて大々的に実戦で使われたのが、1991年の湾岸戦争である。クエートから敗走するイラク軍に対して連合国の空軍・陸軍の攻撃が加えられ、圧倒的な強さをみせたことはよく知られている。このとき使われた劣化ウランの総量は300トン以上であるという。
湾岸戦争における地上戦で、イラクのT-72戦車は、(米軍の)M1A1戦車7両に砲弾を命中させることができたが、実質的な損害を与えることはできなかった。
戦争中に破壊された9両の(M1A1)戦車のうち7両は、いわゆる「友軍射撃」によって破壊された。残りの2両は、運転不能となったために、捕獲を防ぐ意図でわざと破壊されたものである。つまりイラク軍はM1A1戦車を1両も破壊することができなかった。
「友軍射撃」とは誤射のことで、要するに米軍が味方の戦車を撃ってしまった、ということである。イラク軍は劣化ウラン弾を1発も持っていなかったから、誤射かどうかは歴然としてしまったのである。湾岸戦争で米軍兵士の死者はわずか145人であったが、そのうちのすくなくとも35人は、自軍の誤射によるという。 「何故、日本は多国籍軍に参加しないのか?」それがアメリカ人には不満であった 。 この1991年の湾岸戦争では、米軍-連合軍の圧倒的な軍備の前に、イラク軍およびイラク民衆が敗走し、なすところなく倒れていった。しかも、米軍は報道統制を徹底して“ピンポイント爆撃”を宣伝し、全世界のTV報道がそれを繰り返し流した。
イラク南部の砂漠地帯が劣化ウランで汚染された。エアロゾルとなって大気中に飛び散ったウランが20トンほどと見積もられる。これは膨大な量である。
核分裂の熱核反応ではないので、戦闘現場では通常兵器の強力なものとして理解されがちだが、いったんこの兵器を使用した後の放射能の飛散を考えると、これは、深刻な核兵器使用と考えるべきである。
1995年のボスニア紛争でNATO軍が、空爆で劣化ウラン弾を使用。約3トンといわれる。1999年のコソボ紛争でNATO軍がユーゴ連邦軍へ空爆で劣化ウラン弾を使用。この時は約9トンという。
バルカン半島に駐留するNATO軍兵士、帰還兵、住民に発生する体調不良、ガン、白血病などの健康被害。ことに白血病死が続発し、バルカン症候群と呼ばれるようになった。劣化ウラン弾が原因と考えられるが、
WHOは確証がないとして否定 している。
再処理による劣化ウランには猛毒のプルトニウムが含まれるので、ことに問題視されている。コソボから239Puが実際検出された。
その中にはわずかであってもプルニウムや他の核分裂生成物も混ざるので、ウラン濃縮過程でえられる劣化ウランと比べて、危険性が増加する。“毒を食らわば皿まで”の勢いで、(劣化)ウラン弾製造の原料として、劣化ウランだろうが減損ウランだろうがお構いなしに使ってしまう、無倫理な劣化ウランビジネスの非人道的な腐敗ぶりが分かる。
ウランはアルファ線を出すが、アルファ線は紙一枚で止まるほど物質と強く反応するので、外部被曝の線源としてはそれほど心配しなくて良い。空気や衣服で阻止されるから。しかし、体内に取り込んだ場合、内部被曝の線源としては、こんなに怖ろしいものはない。
アルファ線が生体と強く反応する(進む距離が40ミクロンとは、その距離ですべてのエネルギーを使い果たすことを意味する)し、永遠といえるほど放射線を出し続けるからである。(何しろ、半減期が40億年という気の遠くなるような代物である。)
2001年の911事件を受けて、アメリカのアフガン侵攻が同年10月からはじまった。この戦争ではトラボラ攻撃などで洞窟や地下施設を破壊する
バンカーバスター爆弾 が使われたが、これには劣化ウランが大量に使用されているとされる。
2003年に米・英・オーストラリアなどによるイラク戦争(これを第2次湾岸戦争ということがある)が開始されたが、このなかでも、大量の劣化ウラン弾が使用されている。ことに2004年のファルージャ攻撃など。都市破壊に
バンカーバスター爆弾 が使用されることが、日常化してしまった。たんに都市が破壊されるというだけでなく、放射能の粉塵まみれにしてしまうために、今後、長期にわたってこの地の住民に重い負担をかけ続ける。
英国バークシャー州オルダーマストンの核兵器製造保管施設(AWE)の大気観測で、2001年アフガン侵攻や2003年イラク戦争などのたびに、ウラン微粒子を観測していたことが、ハリーバートン社や英国政府の執拗な妨害をはねのけて公表された。
その理由が面白い。この核施設は80年代に近くに小児白血病の発生があったのを受けて、
自社が原因ではないことを証明するために 、90年代初めから空気中の放射線レベルの測定をはじめた。全く別のところから、暴露されてしまったわけである。
2003年イラクにおける「衝撃と畏怖」作戦の後で,英国内の複数のフィルターから劣化ウランの微細粒子がより大きな砂埃の粒子とともに捕捉された.これらの粒子は2400マイルも離れたイラクの戦場から7~9日間で渡ってきた.
2003年の作戦開始以後,数週間に渡り大気中に測定される放射線が4倍になり,5ヶ所の観測地の一つでは,英国環境省への公式警報が必要なレベルに2度達した.
凡例のハニングトン・ザットチャム・シルチェスタ・リーディングの4ヶ所は、AWEから十数㎞以内の周辺の地名。それら4ヶ所の平均値が「offsite 外部」としてでている。残りの4つ(R001Hなど)は核施設内に設けられた観測点で、その平均値が「onsite 内部」として出ている。
劣化ウラン弾に触れた直後から体調を崩す人にはじまり、帰国後何年もして自覚症状が出る場合もある。不具者として生まれる赤ん坊、生まれず流産した胎児、呼気・食物を通じて体内に取り込み小児白血病など子供のガンが発症し、ついで、数年して大人のガンが増加する。ウランは腎臓に打撃を与える。全世界的な糖尿病の増加の原因物質として疑われる。
つまり、劣化ウラン弾を使用した戦闘は何日か、何週間か、・・・で終わるが、その後に永い永い放射能によるダメージがつづくのである。ウランの半減期が億年で数えるものなので、一度ばら撒かれたら、人間次元では永遠にダメージが持続すると考えないといけない
劣化ウラン弾を戦場でばら撒けばばら撒くほど、原子力発電所が生みだす捨て場のない劣化ウランが減り、おまけに、軍事産業として巨利をうる。
IAEA(国際原子力機関)の役員のほとんどはアメリカの多国籍企業のトップが占めており、彼らがWHO(世界保健機関)をも左右していることは公然の秘密である。
わたしたちは、もしウランビジネスの末端に加担するのを止めたければ、電力多消費社会から訣別する必要がある。
米国政府もIAEAも劣化ウランについては、化学的毒性と弱い放射能は認め、その有害性の主因は前者(化学的毒性)にあるという立場をとっている。後者については“極めて弱いもので有害とするに足りない”という主張である。
劣化ウランの放射線は、われわれが日常的に受けているバックグラウンド放射線(自然界に偏在している微量の放射線)と大きな違いはない。劣化ウランの放射性は弱い。例えば、多くの古い夜光腕時計にいまだに使われているラジウムの300万分の1、また火災検知器に用いられているものの1000万分の1に過ぎない。 劣化ウランの被ばくと、がんやその他の重大な健康上あるいは環境上の影響の増大との関連を、信頼できる科学的証拠に基づいて証明するものは存在しない。 劣化ウラン被ばくに関する最も信頼できる調査は、除去不可能な劣化ウランの破片が体内に残っている湾岸戦争の復員兵に関するものである。これまでのところ、ウランの化学的毒性あるいは放射能毒性による健康異常をきたした復員兵はひとりもいない。 なぜこのような、明らかに事実に反する理論が世界的な主張としてまかり通っているのであろうか。そこには、単に「虚」を「実」といいくるめるという虚偽が演出されているというだけではなく、外部被曝と内部被曝の違い、しかも、測定しやすいガンマ線ではなくアルファ線が主役を演じていることなどが仕組まれているのである。
ことにアルファ線は透過力がとても弱く、外部被曝としては放射能の被害を考慮しないですむ場合が多いくらいである。誤解してはいけないが、「透過力が弱い」のはアルファ線が物質に非常に激しくエネルギーを与えるので、空気中を数㎜しか進めないほどだ、という意味であって、決して放射能が弱いとか危険でないということではない。内部被曝に関しては、ベータ線もアルファ線と同様と考えてよい。
逆にいうと、アルファ線を検出してその線量を測定するのはとても厄介である。通常のガイガー計数管(GM管)はガラス窓の中に希ガスを詰めたものだから、
アルファ線はガラスを透過できず測定できない 。
サマワに派遣されている自衛隊員が持たされている携帯用「新型線量計」は、身体に浴びた放射線の量をアラーム等で知らせる計器である。しかしながら、ここにも日本政府の大きな「嘘」と「犯罪行為」が隠されている。
この「新型線量計」は、「ガンマ線」と「ベータ線」しか測定できないのである。ウランから放出されている主な放射能は「アルファ線」であり、「ガンマ線」は数パーセントに過ぎない。この「新型線量計」の使用方法としては、直撃を受けた戦車・車両、その他の施設に近付く場合などに限定される。
WHOは、危険がゼロではないが「非常に低い」という言い方をする 。御用学者の言い方はこんなものだ。「非常に低い」という評価の論拠としてICRP勧告などが使われるわけである。
“現実に、ガンの患者が続出しているじゃないか”という指摘には、
化学物質や生活習慣病のせいだろう 、ということになる。実際に、米軍兵士らの湾岸戦争症候群を米国政府は否定し続けてきているが、その論法もこのWHOと同一である。
「原爆はおそるべき爆発力だ、しかし、放射能はたいしたことじゃない」という虚偽を、体制順応の科学者と報道機関を動員し、権力のありったけの陰謀と策略を用いて、宣伝した。“自由世界を守る”と称して科学的事実・医学的事実の発表そのものが抑圧され、自由な研究が妨げられた。
核兵器以外では、原子力発電所-核燃料処理工場-核廃棄物貯蔵所での被曝が深刻である。これは、放射能の量が核兵器とくらべて比較にならないほど膨大であること、万一事故がおこればきわめて深刻な事態となること、日常的な運転による放射能物質の漏洩が無視できないことなど、どれ一つを取っても簡単な問題はない。
長い目で見た場合、膨大な量の放射性物質の、安全な・長期(数万年以上)にわたる隔離がもっとも深刻な課題である。人類の文明といっても数千年しか経っておらず、“先のことはよく分からない”という無責任な状態で、結局先送りするしか手がないのである。
もう一つ心配なことは、このまま原子力利用を続けた場合、重大事故の確率が確実に上がることである。チェルノブイリ級の原発事故が必ず起こると考えておいて間違いない。日本では大地震および原子炉の老朽化が殊に心配である。原子力関係の科学者・技術者の質の低下、意識の低下も心配である。 (
この文が書かれたときは、福島原発事故はおきていなかった )
糖尿病の原因に放射性物質が公認されているわけではないが、20世紀後半の全世界的な糖尿病の急増は、“全世界的な現象”が関係していると考えるのは理にかなっている。日本では60年代半ばに3万人であった糖尿病患者数が2004年には740万人(250倍!)になっていることは、食生活の変化と医療検査の普及だけで説明できるとは思えない。
糖尿病は膵臓の機能が落ちて、インスリンの分泌が無くなるか不順になることが根本原因である。ローレン・モレは「SENKI」のインタビューで次のように、放射能と糖尿病が関係することは、広島・長崎の後すでに医師は気づいていただろう、とのべている。
私は友人に言いました。「こんなことは誰も言っていないし、信じられないかもしれないが、糖尿病の世界的な流行は放射能と関係しているとしか思えない」。(中略) 私は、科学者が放射能と糖尿病の関連性を知っていたはずだと考えて研究を始めました。広島の原爆投下後、日本でも糖尿病が大変増えていますから、専門家は放射能と糖尿病の関係を知っていたはずです。
研究していくとマンハッタン・プロジェクトを実施したローレンス・バークレイ研究所の1963年の内部レポートが、糖尿病と放射能との関連について報告していることが分かりました。糖尿病にかかっている人の血液中の放射性物質を研究していたのです。
核分裂生成物のひとつにイットリウム90がありますが、これが体内に入るとすい臓に集中します。すい臓は糖尿をおさえるホルモン・インスリンを分泌しており、この機能が被曝することで異常をきたすのです。2ヶ月の被曝で糖尿病になることは、すでに動物実験で確認されています。
専門家は糖尿病と放射能との関連性については1980年代から知っていましたが、データを公開しませんでした。私は糖尿病の発症率を地域ごとにマッピングしました。結果、糖尿病の発症地域と放射性降下物の分布地域とがぴったり一致したのです。
(終了) やっと、一通り「紹介」が終わった。読んでくださった「あなた」に感謝します。今回のシリーズで取り上げたかったのは、(私などは上手に洗脳されているのかもしれないが)、正常運転の原発の危険性をお二人(中尾氏ときー坊さん)が指摘していることだ。
中尾氏は、レポートで、きー坊さんは学術的ではあるが、説得力はある。上手く伝わらないのは、「中古の軽自動車的な私の脳」の性であろうが、皆さんも、考えてみてください。
始めは「乳がんや出産」と女性ばかりの話でしたが、糖尿病・すい臓などとなれば、男性のほうがかかわりが深い。喫煙やその他の生活習慣だけが「原因」とされているが、彼らの言うように、「放射能」もその一因なのか、断定は出来ないが、何も考えずに「高名な専門家」ばかりに頼ることは、どうも危険だ。
今回の「安全コール」で、国民の多くがそう思い始めたのではないか。
自ら「考え行動する」こと 、とロシアの学者が忠告していました。
尚、「土曜日」は、仕事で記事のアップが出来ません。
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