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廃炉できない福島原発--Newsweek-- 

 昨日の記事で「政府」が原発周辺の土地を買い上げることを検討していることを紹介したが、News Week 日本版に「福島原発は半永久的に廃炉出来ないのではないか」という記事が出ている。

 今までの東電、政府の対応を見ていると(後で次々と最悪の結果を追認していく)、それが妥当な結論だと思えてくる。

NO End in Sight ; 福島原発は廃炉にできない    Newsweek日本版から

福島の一角で巨大な事故を起こした原発が不安を与え続けている。放射能の塊を早く取り除いてほしい──というのは、避難民や周辺住民のみならず、日本全体に共通した願いだ。

しかし放射性物質を外界に大量に放出した東京電力福島第一原発は、事故から4カ月を経た今になっても、撤去の前提となる原子炉の安定すらできずにいる。にもかかわらず、東電や政府関係者は確かな根拠があるとも思えない発言を続けている。

政府と東電は先週末、当初の目標としてきた「原子炉の安定的な冷却」に到達したという見解をまとめた。菅直人首相は原発周辺の市町村長らに対し、来年1月の予定だった核燃料の熱を100度以下に安定させる冷温停止を「前倒しで実現できるよう頑張りたい」と語った。

核燃料棒が溶けて塊になったり炉外へ溶け出していた場合、冷温停止が困難を極めることは、多くの専門家の一致した意見だ。燃料に水を行き渡らせ、効率的に冷やすことが難しいからだ。

だが政府と東電は事故以来、事態が収束に向かっているように見せることにひたすらエネルギーを注いできた。メルトダウン(炉心溶融)はおろか、それより深刻なメルトスルー(溶融貫通)が起きていたことも、3カ月たってやっと認めたほどだ。 (下は外国報道機関向け 4号機燃料プール補強工事資料) 
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福島第一は破壊の程度がひどいため、事故処理にはほぼ永遠と言っていい時間がかかるだろうと、京都大学原子炉実験所の小出裕章助教は言う。チェルノブイリ原発の石棺のように巨大な構造物で建屋を覆った上、作業員の被曝を避け、放射性物質が外に漏れ出さないよう監視しながらの作業が必要だ。「いま生きている日本人は誰一人、その終わりを見ることはないのではないか」と、小出は言う。

福島第一は廃炉にもできず、放射能を閉じ込めた「悲劇のモニュメント」として半永久的に残る──その可能性すら、政府や東電はまだ認めていない。

6月に国民投票で脱原発を決めたイタリアでは、90年に停止が決まった福島と同じ型のカオルソ原発など4基の廃炉に取り組んでいる。作業は2020年頃に完了する予定で、その費用は約7000億円に上る。福島の場合、コストはその何倍にも膨らむはずだ。

廃炉で最も重要なのは、核燃料を取り出すことと、高濃度から低濃度まで放射能に汚染された廃棄物を処理することだ。

原発が冷温停止した後、放射線レベルが下がるのを何年も待ち、低濃度のものから徐々に解体して最後に原子炉を撤去する。その際、染み付いた放射性物質を分離・分類し、不純物を取り除いた上、種類別にまとめて密閉容器に閉じ込めなければならない

だが爆発した原発の廃炉は、これまで誰も経験がない。86年に爆発したチェルノブイリは廃炉にできず、今も放射能レベルが下がるのを待ち続けている。設置から40年を経てコンクリートが浸食され、石棺はもはやボロボロの状態だ。

福島第一の場合は、大量の放射性物質が格納容器の外に漏れ出て、建屋内部が放射能まみれになった。「もはや普通の廃炉という概念は当てはまらない」と、後藤は言う。燃料集合体は溶けてチーズのようになり、どこに流れ出したかも分からない。周囲は壁まで放射能が染み付いている。この状態からどうやって放射性物質を取り出すのか、もはや誰にも分からない。

物理的な障害も少なくない。炉のふたに据え付けられている開閉用のクレーンは既に吹き飛び、金属製のふたそのものも熱で変形していると考えられている。ふたを開けるためだけに、専用クレーンを一から開発しなければならない。

「福島は廃炉にできない」と、後藤は言う。英科学誌ネイチャーは先週、専門家の見解に基づく記事で、数十年から場合によっては100年かかるとの見方を示した。損傷した燃料を含めて原子炉内の放射性物質の除去に長い時間がかかることなどがその理由だ。記事は、放射能汚染の除去作業が2065年まで続くチェルノブイリと似た状況になるだろうと指摘している。

メルトスルーしたウラン溶融体が、地下深くに潜っていって地下水を汚染する危険性を京大の小出は警告し続けている。逆に炉心のすべてが崩壊していない場合は、これからさらにメルトダウンが発生して水蒸気爆発が起きる可能性もまだ否定し切れないという。

いずれの場合でも、今とは桁違いの放射能汚染が広がることになる。廃炉もますます遠のくだろう。

事故の終わりは当面期待できず、待っているのは巨大廃棄物との果てしない戦いだけかもしれない。汚染された原発周辺の土壌を完全に元に戻す技術も、人類は持ち合わせていない。どれだけ巨大なふたで覆ったとしても、「悲劇のモニュメント」は今後数代にわたって日本人を脅かし続ける。 (引用終り)

 我々『今現在生きている日本人』のいる間では、収束しない……何世代も後の日本人は、どうするのだろう。全く役立たずのゴミのために、何千億円もの金を払い続けるのだろうか。年金どころの不平等ではあるまい。高速道路や飛行場なら、まだいくらかの役には立とうが、ゴミ以外の何物でもない「原発」を後世の日本人はどう考えるのだろう。

 廃炉だけでも、数十年(福島を除く)。使用済み燃料、放射性廃棄物だけでも100年単位の話になる。津波対策や地震対策に「議論の的」を絞っていくと、北海道の泊原発の二の舞いになってしまう。

 北海道泊原子力発電所の3号機が、福島第1原発事故以降、全国の定期定検中の原発で初めて営業運転を再開した。

 泊3号機については、3月11日の震災発生前の段階ですでにフル稼働状態で臨界に入っていたことから、政府はこれは再稼働に当たらず、例外とした。

 そして、以前から再稼働に前向きな姿勢を見せていた高橋はるみ北海道知事が営業運転を認め、3月7日から調整運転に入っていた泊3号機は8月17日に正式に営業運転を開始した。

 政府の新しい方針では、定期点検を迎えた原発は、起動準備が整った段階でストレステストの1次評価を受け、そこで再稼働の可否が判断されることになっている。しかし、ストレステストの内容すら決まっていない。

 水素爆発の対策を各原発に指示し、対策が採られたと「胸を張った内容」は、なんと、日曜大工の電動ドリルで屋根に穴を開けることだった。震度6や7の揺れの恐れがある中、屋上にどうやって登るのか、梯子や階段すら無事かどうかも分からぬのに…… これと同じことが、また行われる。

 津波や地震に原発が耐えられるかどうか。そう考えれば、実際どうかはともかく、何らかの方法はあろう。しかし、原発の場合、ニューズウィークの指摘にもあるように、「廃炉」がとても大変なのだ。これも、何らかの方法はあるだろう。

 全く「方法」がないのが、廃棄物の処理である。隔離した場所に「数万年」保管しておくなどという、現在の考えは「処理方法」として確立したとはいえない。「数万年」に誰が責任を持つのだ?

 事故がおきても、手に負えない。その廃棄物の処理も、人類の寿命では手に負えない。使えば使うほど「たまってしまう」廃棄物を、できる限り減らすには、可能な限り「早期に停止」するしかないのである。



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