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米韓FTAの「毒素条項」を考える。  パナソニックのテレビ撤退でごまかされてはいけない。

パナソニックのテレビ撤退は「TPP加盟」への推進力となるだろう。『ほら、みた事か。』自由主義に参加していないと、次々と敗退が続く、良い例として持ち上げられるであろう。
                       (2011年10月20日 読売新聞 引用)

 世界のテレビ市場で約8%のシェア(市場占有率)を持つパナソニックが、テレビ事業を大幅に縮小することは、ソニーやシャープなど他のテレビ大手の戦略にも大きな影響を与え、国内大手が上位に顔を出していた世界の勢力図が塗り替えられることになりそうだ。

 パナソニックのテレビ事業の現状を、首脳の一人は、「瀕死(ひんし)の重傷」と表現した。

 世界のテレビ市場で日本勢の合計シェアは、2005年は約48%を占め、韓国勢の21%を大きく上回っていた。だが、10年は日本勢の38%に対し、韓国勢は36%と、ほぼ並ばれ、その後逆転された。

 日本メーカーの技術的な優位がなくなり、韓国勢の巨額設備投資に日本勢が追随できなくなったからだ。加えて、韓国勢はウォン安で一段の価格競争力を付けたが、日本勢は円高に競争力を奪われた。        (引用終り)

 全くのベストタイミングである。これで多くの国民も納得しよう。よく考えられたシナリオだ。いったい『政官民』は日本をどうしようと言うのか。

 『政官民』とマスコミが模範とし、目標としている「韓国」をみれば、どのような日本を作ろうとしているのかがわかってくる。

                    2011年10月18日  ハンギョレ新聞 引用

--前略-- スペインとアメリカはもう「貧しくなった先進国」の代名詞だ。

 もちろん国が貧しくなるのではない。スペインの2010年の国内総生産(GDP)は1兆4778億ドルで、好況期だった2006年に比べても若干増加したし、アメリカは相変らず世界第1位の経済大国だ。

 貧しくなるのは「99%」に象徴される大多数の国民だ。経済協力開発機構(OECD)34ヶ国中スペインは失業率第1位で、アメリカはチリ・イスラエル・メキシコに続き貧困率(1ヶ月の所得が最低生計費に満たない家庭の割合) 第4位を占めている。

 今月15日、全世界同時デモの出発点と起爆剤がスペインの青年たちのテントデモと、アメリカの「ウォール街を占拠せよ」デモであったのは、当然の結果かもしれない。 --中略-- 

 昨年、アメリカの中間家計所得は4万9445ドルで、1999年以後、初めて5万ドルを切った。最も直接的な理由は、雇用不安のためだ。

 過去10年間、アメリカの商品とサービスの生産は19%増加し、非金融部門企業の収益も85%増えた。しかし、民間部門の雇用は200万も減り、アメリカの成人の就職率は58.2%で、1983年以後最も低い。

 自動化、非正規職拡大、生産工場の海外移転などは、企業には経費削減による収益性拡大をもたらしたが、「雇用なき成長」の固定化が生じた。

 その結果、米国は上位1%が所得の23%を占める奇形的社会になった。

 米国の貧富の格差の水準は、ガーナ、ニカラグアと同水準だ。

 ジェイコブ・ハッカー教授とポール・ピアソン教授は、共著「勝者独り占めの政治:ワシントンがどのように金持ちをさらに裕福にさせたのか?」で、「経済成長の成果が「スーパーリーチ」にますます集中し、経済的中産層の地位はますます低下している」として、

 富裕層エリートが主導した数十年間脱規制、労働運動抑圧、
 勤労所得よりも金融・投資所得への価値付与などの強化が原因だ
 と目星をつけた。                           (引用終り)

 もちろん、これはアメリカ・スペインの悪口を書いたものではない。自国への「警鐘」である。今のまま進めばどうなるかを書いたのだろう。

 ところで、韓国に不利と言われる (一部では不平等条約とまで言われる) 米韓FTAの締結をなぜ急ぐのだろう。この条約は、最初の数年は「韓国にとって有利」であろうと思われる。アメリカへの輸出 (EUとも7月に締結)への関税が「韓国製品」に関しては、徐々に撤廃される。

 日本と競合している商品に関しては、自動的に1~2割安くなり競争力が増すであろう。しかし、10年を過ぎれば、この条約は韓国を縛ることとなる。--それを『毒素条項』と呼んでいる--

 はじめの数年の利益に目がくらんで、「韓国国民の未来」を手放すようなものだが、韓国を笑うわけにはいかない。日本でも、ここ数年の電力懸念から「西日本の経団連」が『原発の早期稼動』を政府に申し入れているのだから。-- その後100年以上にわたって、廃棄物の処理に終われるのに…… --

 韓国は、金融危機に直面し、何とかここを凌(しの)がなければならない。銀行も企業も「外資系」(株主比率ではそういう状態になっている)しかない韓国では、資金の引き上げは急速である。突然金融破綻がおきかねない。なんとしても外貨を稼ぐ必要があるのである。背に腹は変えられないとの思いがある。--そこをゴールドマンから突かれたのか…… -- 東亜日報 によると

 昨年、韓国経済の貿易依存度が過去2番目に高かったことが分かった。これは世界最高レベルで、海外発懸念材料に脆弱な経済構造の原因と指摘されている。

 16日、企画財政部(財政部)によると、経済に対外貿易が占める割合を示す経常国民所得対比輸出入比重は、昨年82.4%で、過去最高だった08年の92.3%よりは低下したものの、依然として最高レベルだ。

 代表的な輸出大国である日本と「世界の工場」である中国の貿易依存度が、それぞれ22.3%と45.0%であることを考慮すると、韓国の貿易依存度は高すぎるという指摘が多い。
                   (引用終り)


 一部の人々が問題視している「毒素条項」とは、どんなものであろう。そして、これは韓国民の問題ではなく、日本人にも「この後」降りかかってくる問題(TPPで)だと言うことも、認識しておく必要がある。
                  --以下ハンキョレ新聞からの引用である。--

これに伴い、インターネットとツイッターなどでは民主労働党が作った<韓米FTA 毒素条項 12種 完ぺき整理>という文書ファイルが話題になっている。

 この文書は1.ラチェット条項 2.金融および資本市場の完全開放 3.知的財産権直接規制条項 4.スナップバック条項 5.サービス市場のネガティブ方式開放 6.未来最恵国待遇条項 7.投資家-国家提訴権(ISD) 8.非違反提訴 9.政府の立証責任 10.間接受け入れによる損失補償 11.サービス非設立権認定 12.公企業完全民営化&外国人所有持分制限撤廃からなっている。

 例えば1.ratchet条項の場合、ratchetは一方向だけに回転し反対方向には回転できない歯車をいう。 一度開放された水準はいかなる場合にも取り返しがつかないという条項だが、先進国および産業国家間のFTAでは類例を見ない毒素条項だ。例えばコメ開放で国内のコメ農作業が全廃され食糧が武器化される状況になっても以前に戻すことはできない。
        (引用終り)
 
 これに対して三橋貴明氏が「オフィシャルブログ」で次のように解説している。   (以下引用)

 産経新聞は恐らく故意に米韓FTAの問題について、例により「農業問題」として矮小化しようとしていますが、韓国国民が怒っているのは恐らくそっち(農業問題)ではありません。
 米韓FTAは、特にサービス・投資の分野を中心として、恐ろしいほどの「不平等条約」になっているのです。

(前略)ネットで討論が繰り広げられている「毒素条項」に関してまとめると、以下のようになる。

(1)サービス市場開放のNegative list:サービス市場を全面的に開放する。
                 例外的に禁止する品目だけを明記する。

(2)Ratchet条項:一度規制を緩和するとどんなことがあっても元に戻せない
            狂牛病が発生しても牛肉の輸入を中断できない。

(3)Future most-favored-nation treatment:未来最恵国待遇:
  今後、韓国が他の国とFTAを締結した場合、その条件が米国に対する条件
  よりも有利な場合は、米にも同じ条件を適用する。

(4)Snap-back:自動車分野で韓国が協定に違反した場合、
        または米国製自動車の販売・流通に深刻な影響を及ぼすと
        米企業が判断した場合、米の自動車輸入関税2.5%撤廃を無効
        にする。

(5)ISD:Investor-State Dispute Settlement。韓国に投資した企業が、
         韓国の政策によって損害を被った場合、世界銀行傘下の
         国際投資紛争仲裁センターに提訴できる。
         韓国で裁判は行わない。韓国にだけ適用。(米国 無罪)

(6)Non-Violation Complaint:米国企業が期待した利益を得られなかった
          場合、韓国がFTAに違反していなくても、米国政府が
          米国企業の代わりに、国際機関に対して韓国を提訴できる。

  例えば米の民間医療保険会社が「韓国の公共制度である国民医療保険の
  せいで営業がうまくいかない」として、米国政府に対し韓国を提訴する
  よう求める可能性がある。韓米FTAに反対する人たちはこれが乱用される
  のではないかと恐れている。

(7)韓国政府が規制の必要性を立証できない場合は、
  市場開放のための追加措置を取る必要が生じる。

(8)米企業・米国人に対しては、韓国の法律より韓米FTAを優先適用

 例えば牛肉の場合、韓国では食用にできない部位を、米国法は加工用食肉
 として認めている。FTAが優先されると、そういった部位も輸入しなければ
 ならなくなる。また韓国法は、公共企業や放送局といった基幹となる企業に
 おいて、外国人の持分を制限している。
 FTAが優先されると、韓国の全企業が外国人持分制限を撤廃する必要がある。

(9)知的財産権を米が直接規制

 例えば米国企業が、韓国のWEBサイトを閉鎖することができるようになる。
 韓国では現在、非営利目的で映画のレビューを書くためであれば、
 映画シーンのキャプチャー画像を1~2枚載せても、誰も文句を言わない。
 しかし、米国から見るとこれは著作権違反。
 非営利目的のBlogやSNSであっても、転載などで訴訟が多発する可能性あり。

(10)公企業の民営化
 ほかにも、いろいろな毒素条項がある。 (後略)』

 上記の各種の条項がなぜ「毒素条項」と韓国のネットで呼ばれているかといえば、最大の理由は「片務的」であるためだと思います。すなわち、
「韓国は義務を負うが、アメリカは負わない」
「韓国は米韓FTA優先だが、アメリカは国内法優先」
 など、ある種の不平等条約になっているのです(ある種と言うか、そのまんまですが)。

 特に凄いと思ったのは、投資関連ですね。(5)(6)は本ブログでも何回か取り上げたISD問題です。すなわち、韓国政府が「自国国民のために規制変更」をした結果、韓国に投資したアメリカ企業が損害を被ったとき、アメリカ側は国際投資紛争仲裁センターに訴えることができるわけです。

 国際投資紛争仲裁センターは「韓国国民の福祉」などに基づいて判断するわけではなく、単に韓国政府の規制変更が「米韓FTAの規約」に違反していないかどうかチェックするだけです。結果、自国民の福祉を考えて政策を変更した韓国政府は、敗北を重ねることになるでしょう。(実際、NAFTAでカナダ政府がこれをやられているわけです)

 このISD条項は、率直に言って主権侵害だと思います。

 また、(8)も凄いですね。韓国は今後、国内法より米韓FTAを優先適用しなければならなくなるのです。(アメリカはアメリカ法優先)
 これは一種の治外法権と考えて良いと思います。

 そして、きました。
「また韓国法は、公共企業や放送局といった基幹となる企業において、外国人の持分を制限している。FTAが優先されると、韓国の全企業が外国人持分制限を撤廃する必要がある。」

 実際、韓国は現在「米韓FTAに合わせて」自国の法律を改正していっています(何と、25もの関連法案を改正しなければならないのです)。

 自国の法律を変えるとは、社会システムを変革することそのままです。李大統領はアメリカとの貿易拡大のために、自国の「国の形」を変えても構わないと考えているようですがが、韓国の輸出依存度は人口の割に極端に高いため、仕方がないのかも知れません。とはいえ、どう贔屓目に見ても「アメリカに有利、韓国に不利」な米韓FTAは、来年の総選挙や大統領選挙における野党側からの攻撃対象にならざるを得ないでしょう。

 何と言いますか、韓国に対するアメリカのやり方を見ていると、黒船後の日本との不平等条約締結時とほとんどメンタリティが変わっていないことが分かります。何しろ、主権侵害、治外法権、関税(非関税障壁含む)撤廃、不平等条約と、やっていることがそのままなのですから。
        (引用終り  詳しくは→ 三橋貴明「オフィシャルブログ」 )

 『それでもまだ続けますか?』 覚せい剤撲滅キャンペーンではないが、まさに、そういう感じがする。10年先を見通した「新自由主義」の深い策略の前を、ここ2、3年の利益しか目に入らない「政治家・専門家」が、右往左往している様が目に浮かぶ。

 あなたは『それでもまだ続けますか?』 

 いえ、いえ、「読者のあなた」ではありません。

 国を引っ張っている「あなた」です。 『政官民』のあなたです。


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COMMENT - 4

ニャン子太郎  2011, 10. 28 [Fri] 12:18

The Ring

『ねぇ、呪いのビデオって知ってる?』

「呪いのビデオ?」

『そう、呪いのビデオ・・・米子の呪いなんだって』

「米子の呪い?」

『米子はね、とっても悲惨な目にあって死んじゃったの、その怨念が入っているのが呪いのビデオ』

「恐そうだけど何かちょっと見てみたいなぁ・・・そのビデオって、見るとどうなるの?」

『見ちゃうと一週間後に死んじゃうんだって』

「うっそぉ~!やだぁ恐ぁ~い!」

『・・・私の近所に住んでる韓子って子がその呪いのビデオを見てしまったの・・・』

「・・・マ、マジで?」

『そのビデオってね、目の前に置かれると米子のパワーに引き寄せられるようにして嫌でも見てしまうんだって』

「も、もう止めようよ、その話」

『あのね・・呪いのビデオ・・今私の所にあるの・・・』

「に、日子!ダメだよ!絶対に見ちゃダメ!」

『・・うん、わかってる・・・わかってるけどね・・・米子が・・米子が私を・・・私・・きっと見てしまう・・・』

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リュウマのパパ  2011, 10. 29 [Sat] 23:42

Re: The Ring

> 『ねぇ、呪いのビデオって知ってる?』

 ニャン子太郎さんが「何を言いたいのか」、分かるようなわからないような……
 降参です。教えてください。

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ニャン子太郎  2011, 10. 31 [Mon] 11:41

反省

パパさん、
も、申し訳ありませんでしたm(_ _)m
思いつくまま書いていたらいつもの癖で暴走してしまいました。

記事の本質からも離れてしまったかも・・・・。
こういうのを落書きと言うのですね。

単に米国(米子)主導のFTAorTPPに韓国(韓子)や日本(日子)が呪縛されていると・・何となく表現してみたかっただけです。

米国経済が破綻して事実上の死に体となり藁をも掴むように形振り構わずアジアの属国に活路を求める様は映画(リング)の呪いの連鎖に似ていると思いました。映画(リング)の貞子は死の間際に井戸の底から必死に這い上がろうともがき苦しみます。その苦しみが怨念となって死後人々を呪い殺していきます。
呪いのビデオ=米国が苦し紛れにとった国策が他国を次々と貶めていく。
これは呪いですよ。


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リュウマのパパ  2011, 11. 01 [Tue] 00:13

Re: 反省

> パパさん、
> も、申し訳ありませんでしたm(_ _)m

 えっ、そのような深い意味だったのですか? ring は好きで、鈴木光司の『らせん』も読んでいた私は、てっきり『呪われたのだ』と思ってしまいました。(爆)

Edit | Reply | 

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