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メタンハイドレードの試掘が名古屋沖で始まる。 かつて、メタンハイドレードの暴走で地球が温暖化し、生物の大多数が死滅したとする説もあり、万全の対策が必要だ

 1月20日の記事で取り上げたが、メタンハイドレードの試掘が、今月から名古屋の近海で始まるのだそうだ。20年以上も毎年数十億の予算を投じ、調査をしていたものが、ようやく試掘にこぎつけたと言う感がある。

 もちろん、反対派が言うように「試掘の難しさ」から、うまくいかないかもしれないしれないが、何もしないことにこれほどの予算を投じし続けることは逆に「メタンハイドレード村の利権」と言われても致し方ない。

 ここは一国民として「試掘の成功」を祈っておこう。まあ、仮に成功しても「カダフィ大佐」のように、一定割合を全国民の貯金口座に直接振り込んでくれるような政策は、この国の官僚や政治家には思いもつかないだろうから、国民は貧しいままだろうが ……
                                                  NHK 2月2日 15時2分  引用
日本近海に存在する次世代のエネルギー資源として期待されている「メタンハイドレート」の海底からの採掘試験が、今月から世界で初めて、愛知県沖で始まることになり、名古屋市で説明会が開かれました。

メタンハイドレートは、メタンガスと水が結びついて氷のような状態で地中にあり、地上に取り出して天然ガスとして使う資源として注目されています。

日本の周辺では、東海地方から和歌山県の沖の海底の地中で確認されていて、2日、経済産業省の関連団体が、名古屋市で採掘試験の計画を説明しました。

それによりますと、今月中旬から愛知県の渥美半島沖、およそ70キロメートルの水深1000メートルの海底に井戸を掘り、来年1月にも、海上にメタンガスを取り出す試験を行うとしています。この試験を通じて、長期間安定して採掘を続けられるか検証することにしています。今回、試験を行う海底には、天然ガスの国内消費量に換算すると、およそ14年分のメタンハイドレートが存在するとみられ、実用化されれば、日本のエネルギーの安定供給につながると期待されていますが、採算性が大きな課題ともなっています。       (引用終り)

             資源エネルギー庁 解説図より
 見た目は氷のように見えるが、火をつけると燃える、まことに奇妙なものだが、採掘できれば、日本は資源国にはや代わりする。多くの方が期待していると思う。私は専門家でもないので、東京大学のホームページより、概略を紹介してみよう。 (文中 青文字部分は 私の感想である。)

  研究・プロジェクト紹介    メタンハイドレートと地球環境        松本 良 (地球生命圏科学グループ)

1、メタンハイドレートとはどんなもの?
メタンハイドレートとは、氷状の固体物質で、ある人はシャーベット状と言い、ある人は石鹸のような見かけをした冷たい白い物体と表現しています。氷と違うのはメタンガスの気泡を発しながら溶けることで、この性質により、本当の氷と混在している時もメタンハイドレートが含まれているかどうか知ることが出来ます.したがって分解しているメタンハイドレートは炎をあげて良く燃え(図1)、燃える氷とも呼ばれます.
        時事通信 2月2日(木) から
                                         時事通信 の記事より
メタンハイドレートはメタンガスと水から出来ています.エックス線構造回折によると結晶の基本構造は水分子が作る内径8~9オングストロームのケージで、このケージの空孔が一個のメタンガス分子で充填されています.メタンハイドレートの分子式は、CH4・5.75H2O と書けます.つまり水分子約6個にたいしてメタンガス分子1個が取り込まれている事になり、メタンハイドレートは極めて効率的なメタン貯蔵庫と言う事ができます。

 (なんとなく、期待の持てる話なのだが、NHKの地球誕生のような番組中、メタンガスのすざましい影響などの映像を見たことがある。そういう心配はないのか …… )

4、メタンハイドレートと地球環境
メタンハイドレートが地球環境に大きなインパクトを与えてきたと考える第1の理由は、その膨大な量です。上にも述べたように、メタンハイドレートとして固定されているメタンの量は、現在知られている全化石燃料の埋蔵量に匹敵します。

それは海水に溶存する炭素量の3分の1、大気二酸化炭素の20倍にもなります。このことはメタンハイドレートのわずか10%が分解してメタンが大気に放出されるだけで、大気二酸化炭素量は2倍になることを意味します。二酸化炭素などの温暖化ガスの濃度上昇が地球温暖化を促進することは良く知られた事実です。

第2の理由は、メタンハイドレートが温度、圧力の変化に敏感に反応し、容易に分解することです。試算によると、水温が5℃上昇するだけで、炭素換算で約2000ギガトンのメタンハイドレートが分解します。

このように、最近のメタンハイドレートの研究は、大気二酸化炭素の20倍という膨大な量のメタンが、地球のごく表層に極めて不安定な形で存在するということを明らかにしました.メタンも水も地球史を通じて存在していたものであり、メタンハイドレートの生成分解も地球史を通じて起きていたと見なして良いでしょう.このような考察と観察データから、「地球の表層環境変動はメタンハイドレートの安定性に大きく支配されていた」とする『メタンハイドレート仮説』が提唱されました

暁新世末期の著しい温暖化と大量絶滅事件

今から約5500万年前に海洋生物の一部が大量絶滅した事が知られています.この時代はまた気温、水温が著しく上昇したことが分かっています.堆積岩中に含まれる化石の殻の酸素同位体組成を分析して、絶滅の直前に5~7℃の温度上昇があったことが分かりました.

これまでこれらの事件について説得的な解釈は有りませんでしたが、この時代の海洋堆積物中にメタンハイドレートの存在を仮定すると、短期間の急激な温度上昇と絶滅にいたる劇的は環境変動を明解に説明する事が出来ます.

最初の温度上昇の引き金は現在のカリブ海付近で起きた、大量の溶岩を噴出する火山活動でした.溶岩噴出に伴って放出された二酸化炭素により温暖化が少し進みます.

この温暖化によって海底堆積物中のメタンハイドレートが分解、メタンが海洋と大気に放出されます.海洋に放出されたメタンは酸素を奪って海水を貧酸素化~無酸素化し、大気に放出されたものは温暖化を加速します.これによりメタンハイドレートの分解がさらに進み、温暖化も進行するという正のフィードバックが働きます.

このようにして、温暖化と海洋環境の貧酸素化が破局的段階に至り、大量絶滅も引き起こしたと説明されます.これを、『メタンハイドレート仮説』と呼びます.

高い分解能での堆積学、同位体地球化学的研究の進展により、暁新世末期以外にもメタンハイドレート分解が原因となったと思われる絶滅事件や著しい環境変動が報告されています.海底下のメタンハイドレート分解が地質時代の大きな変動を引き起こした、とするモデルは、氷期~間氷期の変動で大陸氷床が拡大したり縮小したりするのと似ています。

大量絶滅に代表される地球変動事件の原因を明らかにすることは、地球の変動のリズムと地球の近未来予測をする上で非常に重要です.私達は今、『メタンハイドレート仮説』を手にしました.

原因不明の事件が新たな視点から解明され、地球史のダイナミズムがより明解に示されようとしています.数百万年~数億年の過去の地層の中に、今は失われたメタンハイドレートの“化学的痕跡“を探す努力が、中国揚子江を見下ろす崖や、イランの砂漠に面した連続露頭で続けられています。

天然ガス資源としての重要性

海洋底からメタンハイドレートが発見された時、最初に注目されたのは、エネルギー資源としての重要性です.第1の理由は日本が自前の石油天然ガス資源に乏しいこと、第2は世界的に石油の埋蔵量が頭打ちとなり、今後15~20年のうちに石油資源が枯渇を始める恐れがあること、第3は京都議定書で約束した気候温暖化対策としての二酸化炭素排出量の削減です.

天然ガスは石油に比較して同一のエネルギー当たりの二酸化炭素排出量が少ないため、排出量削減を実現するには石油から天然ガスへの転換が有効と考えられます.

海洋のメタンハイドレートは海底から数100メートルの深度までの堆積物中に含まれます。従来型の天然ガス鉱床が地下数1000メートルに賦存する事と比べると、開発の上で大きなメリットです。

東京大学では、産業技術総合研究所や石油公団との共同研究として、日本近海やカナダーアラスカでメタンハイドレートの資源化のための調査研究を進め、2002年の冬には厳寒のカナダ北極海での掘削調査に参加しました.メタンハイドレート層から回収されたメタンが燃えている写真を図4に示します.           (引用終り)

 なかなかエネルギーのことになると、「素人」には手におえない問題が多い。たが、1つだけいえることがある。それは、万一のことがあると、上の論文にもあるように、「メタンハイドレードの暴走」が起こり、人の手におえない場合があることである。

 今回の原子力事故は、曲がりなりにも「日本の福島を中心」とした被害で収まっているが、メタンハイドレードの暴走は「地球規模」になる。平均気温で5~7度も急に上がれば、極地も緑の平野になってしまい、日本は熱帯並の気温になるらしい。

 逆に「全球凍結」とも言われる大氷河期も地球にはあったらしい。これらが、どのようにおきたかは定かでないが、メタンハイドレードの暴走も関係していると言う説がある。危険性だけは指摘する声があるのだから、原発のような安全神話だけを信奉するのでなく、十分な対策の研究も行われなくてはなるまい。




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