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一方的報道に終始する 日本のマスコミ   資本主義の迷路なのか、 ギリシャやスウェーデンにみる若者の失業率の高止まり

             2012年04月29日 ハンギョレ新聞  [朴露子ハンギョレブログより] 破滅への道 より引用
                                朴露子(パク・ノジャ) ノルウェー、オスロ国立大教授・韓国学

 紙上で目にする海外のニュースは想像を絶する人間の苦しみや戦雲漂う未来で満ち溢れているため、読んでいるとあまりにも心臓が痛くなってくる。たとえば、最近の代表的な海外ニュースは以下のようなものです。

 ギリシャにおける青年失業率は今や51%に達しました。すなわち、若者の二人に一人は仕事も未来もすべて奪われている状態です。ギリシャの経済規模は過去4年間で既に5分の1は減っており、今後も仕事にありつける希望はまったく見えてきません。

 ギリシャの貧困率は今や40%に上ろうとしています。最早食糧を買うお金がなくなったかつての中産層たちは、今や慈善団体が配っている少しの食べ物を頼りに一日一日を延命しています。

 一時はヨーロッパ福祉主義の典型といわれた「あの」スウェーデンにおける青年失業率は今や25%にもなり、フランスと似たり寄ったりのレベルです。韓国と同様な絶望に陥ったスウェーデンの青年たちは今や非正規労働、アルバイトを転々としており、その多くは未来への夢をほとんど毟り取られた状態です。

 ヨーロッパ連合全体で約17%の人口は貧困層ですが、南欧の青年の場合は安定した職業を持った「未来の中産層」はほとんど見当たらないほどに貧困、準飢餓、絶望などが波のように広がっているのです。

 それでもわずかに残っている福祉制度のおかげで飢饉の蔓延をある程度食い止めているのであり、正規雇用が青年たちには不可能に近く、安定した職場を持たず住宅購入のために融資を受けることなどが不可能になると、「労働する中産層」を中心とする伝統的な福祉国家の社会構成は沒落しつつあるのです。

 中産層は次第に再び第二次世界大戦以前のレベルに、つまり高賃金の専門家群や中小ブルジョア群などに限定されていき、その中産層の下で社会の半分以上を占めているのは貧民や準貧民(「ワーキングプア」)です。大地主と土地のない農民のような現実がないだけで、多くの面でヨーロッパの社会構造は次第に南米に似ていく傾向があります。

 ギリシャのように反帝・反独栽武装闘争の伝統が強い社会で急進左派政党の全体の支持率は約42%ですがフランスのような場合は「ヨーロッパ連合脱退、ユーロ圏脱退、保護主義政策の再開、再工業化推進」という、失業者と非正規労働者たちに最も強く訴える掛け声を極右派が領有してしまいました。

 韓国国内で未だに「社民主義」や「ヨーロッパモデル」を吹聴する方々がいらっしゃいますが、今私の目の前に広がるヨーロッパは爆発寸前の火山に近いものです。「良い資本主義」、「持続可能な発展モデル」などに対する夢は単なる夢にすぎなかったという事実を、今直視しなければなりません。

 利潤追求の論理に基づくシステムは、安定でも持続可能でもありえません。利潤率が下がる状況では、このシステムは結局破滅していきますが、社会全体がこの誤ったシステムとともに破滅していくことが問題なのです。

 資本主義システムという「タイタニック」を今私たちが「救済」しようとするのは、その沈没の時点を遅らせることではありえても、沈没そのものを防ぐことはできません。

 私たちがやるべきことは?先ずは沈む船に乗ったことに気付き、早く皆の乗れる救命ボートを用意しなければなりません。

 救命ボートとは何でしょうか。民主的な国家を通して社会が公共化された主要な工業施設や銀行などを管理し、社会賃金などで皆の生存、飢餓の防止を先ずは保障する「生命、生存優先のシステム」です。

  そのシステムにおいては、銀行は収益事業から政策的に運営される「便宜施設」に変わらなければならないし、株式と配当金の概念が次第に消え余剰を社会が民主的に管理しなければならないし、「発展」の代りに脱核、脱原発、環境破壊防止、そして皆の生存と医療などの生活保障が社会的な経済管理の主な原則にならなければなりません。

 私たちがこのような「非利潤的」システムに変えることができなければ、この「タイタニック」とともに野蛮の海の中に沈没することは明らかなのです。そして救命作戦を行う余裕も今はあまり残されていません。         (引用終り)

 資本主義をやめて 「社会主義」 にせよ、と主張しているようであるので、極論と言えば極論であるが、こういう論文の場合、そのデーターは正しい。データーすら正しくないなら、誰も その説自体を省みることもするまい。こういう文には、それなりの利用価値があるわけだ。

 消費税の引き上げで、多くのマスコミが 社会保障の安定や 財政破綻の回避のためには、大幅な消費税の引き上げも止む無し …… と言うようなキャンペーンをはった。また、福祉面では、 高負担高福祉か、低負担低福祉か … という 論法を持ち出した。そして、高負担の成功例として スウェーデン がいつも引き合いに出された。

 ところが、一時はヨーロッパ福祉主義の典型といわれた「あの」スウェーデンにおける青年失業率は今や25%にもなり、フランスと似たり寄ったりのレベルです。 とあるように、スウェーデンの福祉政策も行き詰ってきている、となれば 話は別だ。
                                                    「WEBRONZA」より 引用
 ひとつ例をあげてみよう。7月1日、2日と、日本テレビのNEWS ZEROでは「消費税25%でなぜ成長?」というタイトルでスウェーデンの特集が組まれていた。一言でいうと、スウェーデンは税が高いが、福祉が充実していて住民は満足しているという内容だ。

 この特集では失業問題も取り上げられていた。自動車部品工場に勤めていた男性が失業したあと、職業訓練を受け新しい職種に転向する模様が描かれていた。スウェーデンでは失業したときの世話を国家がみてくれる。失業給付の給付、職業訓練の実施、長期失業者を雇う企業に補助金をだす、などの手厚い失業対策が行われている。

 たとえ雇用が流動的になっても、労働者の生活をしっかりと保障する制度。国家が失業の面倒をみてくれるので、クビになっても安心して家族も養っていける社会。その理念は非常に魅力的である。

 理念としてはこのような社会が実現すれば幸せに生きていけるのだろうと思う。しかし、わたしたちは理念のなかで生きているわけではない。現実はどうなのだろうか。

 概して、80年代までのスウェーデンでは、このような制度がうまく働いていたといっていい。しかし、90年になってから制度の綻びが生じ、00年代に入ってからは機能不全に陥っているようにみえる。2004年の公式失業率は4.9%であるが、事実上の失業率は17%であると報告している。公式失業率のじつに3倍である。職業訓練や早期退職などで、見た目の失業率は押さえ込まれているというのだ。

 04年というと、08年夏からの世界的なリセッション以前の話であるので、好景気であろうと不景気であろうと、基本的にスウェーデンの失業率は高いようなのだ。北欧諸国、とくにスウェーデンは、制度の整った模範的な国家だと紹介されることが多い。隣の芝は青く見えるのか、情報が少ないだけによい所ばかりみえてしまうのかはわからないが、実際は惨憺たる状況である。

 スウェーデンを賞賛していたNEWS ZEROだが、雇用状況が慢性的に悪いという情報は放映されなかった。都合の悪いことは知らされない。臭いものに蓋がされ、一部の情報がクローズアップされて放映される。そのような報道がされるのは、スウェーデンの実態などはそもそもどうでもいいからであろう。高い税金を払って強い社会保障が約束され、みんなが安心して暮らせる世界があるのだと宣伝すること。

 このイメージをみせつけることによって、増税をすれば幸せな社会がまっていると思いこませるのが目的なのだろうから。                                                             (引用終り)                

 では、緊縮財政を引き、公共事業の削減や 福祉政策のカット を行えば、何とかなるのか …… というと、そうも言えないようである。これを行えば、経済 (GNP) の縮小を招き、 その結果税収のさらなる減少 → 一層の緊縮財政 という 悪循環に陥る可能性が高いからだ。

  3月12日(ブルームバーグ):プラトンが教え、キケロが学んだ古都アテネでは、今や無政府主義を唱える落書きが大学のキャンパスを覆い、野良犬が校内を走り抜ける。学生たちは移住を目指してスウェーデン語の授業に余念が無い。

 欧州の多くの国と同様に、ギリシャの高等教育はリセッション(景気後退)と緊縮財政の影響に打ちのめされている。2009年以来、予算は23%削減された。その結果、冬でも建物に暖房が入らず、教授陣の給与は減らされ、新たに採用された教授は任期が始まるまで1年以上も待たされることがある。若年層の失業率は50%を超え、反政府デモが大学の建物を占拠する中で、学生たちは希望を持つことが難しいと語る。

アテネ大学の学生、コンスタンティノス・マルコウさん(19)は大学のロビーで、「人々は悲観的で落ち込んでいる。悲しみが周囲を取り巻いている」と嘆いた。その傍らでは犬が喧嘩し、学生らはここは麻薬の密売人や使用者のたまり場だと話す。

欧州大学協会(EUA)によれば、欧州全体で大学への財政支出が削減され、イタリアやギリシャ、ハンガリー、英国では08年以降10%以上の削減となった。マドリードのIEビジネススクールで雇用トレンドを研究するエコノミスト、ゲイル・アラード氏は支出削減について、農業や軽工業中心の低生産性経済から教育水準の高い労働力を必要とする知識経済への転換を図る南欧諸国にとって、特に打撃が大きいと指摘する。                  (引用終り)

 ギリシャの破綻に関しても、日本のマスコミの罪は大きい。ワイドショーを筆頭に ギリシャ国民が働かなかった事が さも原因かのように報道した。 日本人の大半は、今回の破綻は ギリシャ国民の そうした 怠惰な生活に起因しており、 自業自得だと思っている。昨年の10月20日、11月3日とギリシャ問題を取り上げた。

 日本のマスコミの報道は、余りに一方的な報道であった。 が、 私のような考えのブログはほとんどなかったので、資料を得るのに、ちと苦労した。 国家が 「破綻を宣言する」 ような事態になるまで、国民が何もしないで、極楽を決め込むなど 、国民性の違いを入れても 疑問を持つのが 常識のような気がする。

 その後、NHKが放映したBS世界のドキュメント『ギリシャ財政破綻への処方箋・・・監査に立ち上がる市民たち』を見ると、私も疑問もいくらかは解消する。 なぜ、報道に携わる人々が、こういう疑問を持たないのか 不思議でならない。

nhk ギリシャ 財政破綻の処方箋
                                           この番組の感想に次のようなものがある。
 結局は、一部の富裕層(アメリカ・ドイツ・フランス・ギリシャ)の利益の為、ギリシャは食い物にされた。その借金を国民に押し付けている。アルゼンチンやエクアドルでも用いられた手法が、ギリシャでも行われた。

 武器を使用した戦略戦争(植民地化)は終わったが・・・経済による植民地化戦争は終わってない。


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