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中国の防空識別圏への 「撤回要求」の 共同文書は どこにいったのか。    民間航空機のフライトプラン提出と B-52 爆撃機飛行の意味を知れ        中国から言われた 「日本の瀬戸際外交」   

 2013年11月30日付け 読売新聞 朝刊 一面トップに こんな記事が載ったことは すでにお伝えした。 時事通信の記事と並べて どちらかが 「誤報」だろうと 紹介した。

 中国が沖縄県・尖閣諸島を含む東シナ海で防空識別圏を設定したことについて、日米両政府が力による現状変更は認めず、中国に撤回を求める考えを明記する のが柱だ。文書では、沖縄県の米軍普天間飛行場(宜野湾市)の県内移設で地元の理解を得るため、同県内の米軍基地負担軽減に着実に取り組む決意も示す。

 日米が共同文書の形で、防空識別圏を巡る中国の対応を批判するのは初めて両国の緊密な連携と毅然とした態度を文書で明示し、中国を強くけん制する狙いがある。                            (引用終り)

 なお、 読売は この件に対して 「おわび」も 「訂正」も 一切していない。 虚偽表示のまま ほったらかしである。 この記事の最大の特徴は 「アメリカ政府」が 従来の方針を変え、 日本政府と共に 中国に対し 『撤回を要求する』ことが 決定されたと 述べていることである。 それが 「共同文書」も発表されないし、 「撤回を求める発言」もされなかった。 この辺を 日本報道検証機構が、 次のような 「注意報」を出して 誤報だとしている

                                                            日本報道検証機構 引用
読売新聞は11月30日付朝刊1面トップで、「中国防空圏 日米、撤回求め共同文書 来週 安倍バイデン会談で」と見出しをつけ、安倍晋三首相が12月2日に来日するバイデン米副大統領と会談した際、日米で共同文書をまとめ、「3日の会談に合わせ共同で発表する」と報じました。報道は「共同文書の形で、防空識別圏を巡る中国の対応を批判するのは初めて」としていましたが、3日の安倍晋三首相とバイデン米副大統領の会談が行われた後、共同文書が発表されることはありませんでした。

読売は、「中国が沖縄県・尖閣諸島を含む東シナ海で防空識別圏を設定したことについて、日米両政府が力による現状変更は認めず、中国に撤回を求める考えを明記するのが柱」と報道。このほか、合意文書では、県内の米軍基地負担軽減に着実に取り組む決意や、安倍政権が掲げる「積極的平和主義」や国家安全保障会議(日本版NSC)設置などの取り組みを米側が歓迎する考え、東南アジア諸国連合(ASEAN)などで災害が起きた場合、日米合同による支援を強化していくことなども明記すると詳細に報じていました

当機構が外務省の担当課に確認したところ、3日に行われた安倍首相とバイデン副大統領との会談で、共同文書に合意した事実はなく、日米間の事務レベルで協議事項をまとめたいわゆる「ファクト・シート」にも、中国が設定した防空識別圏の撤回を求めるという趣旨の文言は全く入っていない とのことです。

読売新聞の報道は、日本の国内メディアは追随していませんでしたが、韓国紙「中央日報」など海外メディアも引用し、波紋を呼んでいました。                                                        (引用終り)

 ところが、 その後の報道も これに類するような 「ニュース」が 駆け巡っており、 日本の報道だけでは、 「勝ち戦なのか」 「ポツダム宣言受諾」なのか、 一向に判断できない。 ロイターや ブルームバーグを読むと 少なくとも 中国国内に向かっては この件は 米中対立には ならなかったように伝わっているようだ。 まあ アメリカが 中国に対して 「先に攻撃してしまうようなことがあると、 アメリカとして 応援できませんよ。」 くらいは 言ったのかもしれない。 

[北京 4日 ロイター] -バイデン米副大統領は4日、中国の習近平国家主席に対し、米中関係は信頼に基づき築かれるべきだと述べた。

バイデン副大統領は、習国家主席が率直かつ前向きな人物とし、米中が新たな関係を構築していくうえで必要となる資質との見解を示した。 「率直さによって信頼は生まれ、信頼が建設的かつ真の変化の礎となる」と言明した。

習国家主席は、国際および地域情勢が「深遠で複雑な変化を遂げている」とし、「地域での問題は繰り返し発生し、気候変動やエネルギー安全保障といったより顕著なグローバルな課題も存在する。世界は穏やかな場所ではない」と述べた。

バイデン副大統領、習国家主席いずれも、記者団の前で、中国が設定した防空識別圏について直接言及しなかった。

中国の英字紙チャイナ・デーリーは4日付紙面に掲載した論説で、バイデン副大統領の訪中をめぐり「米政府のこれまでの誤った一方的発言を繰り返すだけならば、大きな進展を期待すべきではない」とけん制。「米国が域内の緊張緩和を望むのであれば、まず、日本の危険な瀬戸際政策への黙従をやめるべき。好戦的な安倍晋三首相をつけあがらせるのをやめるべきだ」とした。                                                      (引用終り)

  12月4日(ブルームバーグ):中国は同国が新たに設定した防空識別圏の対象となる空域での航空機の安全について、日本側と話し合う用意があると表明した。アジア歴訪中のバイデン米副大統領は日中両国に、問題解決に向けて対話ラインを設けるよう呼び掛けていた。

中国外務省の洪磊報道官は4日、「中国は関連空域の秩序と安全を共同で確保するため、平等と相互尊重を基本に日本側と話し合う用意がある」と述べた。バイデン副大統領は3日に東京で安倍晋三首相と会談。4日に北京入りした。

バイデン副大統領は同日、中国の習近平国家主席との会談で米中関係の「前途は有望だ」と発言。バイデン氏は習国家主席を率直で建設的と評価した上で、「両資質は切に必要とされている」と続けた。2者会談は2時間に及び、予定されていた45分を超えた。公式発言では両者とも、直接的に防空識別圏問題に言及することはしなかった。
                                                                     (引用終り)

 しかし、 アメリカ系の報道も 揺れている。 「読売」「産経」のような 安倍内閣の思いこみを そのまま記事にするものは少ないものの、 「日本と憂慮を共有している」かのような 論調は 見られる。 が、 運用を慎重に … と 言ったに過ぎないだろう。

 今年の11月18日の ブルームバーグによると、 長期米国債の最大の保有国は 『中国』で 1兆2900億ドル -- 131兆5800億円 --。 日本は 2番めで 1兆1800億ドル -- 120兆3600億円 --。 この2カ国が ダントツで 保有している。 アメリカにとっては、 お得意様であって、 日本に来ては 「リップサービス」をし、 中国に行っては、 にこやかに 「友好関係」を 見せつけている。

 バイデン副大統領は 2011年に 中国を訪問している。 その時の様子を ダイヤモンド・オンラインは 次のように伝えている。

                                          2011年11月30日  ダイヤモンド・オンライン 引用
 バイデン米副大統領は 8月に北京を訪問した際、 大衆食堂「桃記炒肝店」で ランチを食べた。 彼が 地元客と談笑している様子は、 中国のメディアで大きく取り上げられ、 「麺外交」と呼ばれた。

 米副大統領一行は、 肝臓の煮物や ジャージャー麺を食べたという。 その組み合わせを、 地元の人びとは「バイデンセット」 と呼んでいる。 それを食べてみた。 確かにここは、 旨くて安い B級グルメ店だ。 ジャージャー麺は 9元(110円)、 豚饅頭は 1個1元だ。  バイデンらは5人で 78元支払ったらしい。     -- 中略 --

 この北京訪問時、 バイデンは 中国政府高官に 「中国との親密な関係以上に重要な関係は存在しない」 と語った。 「麺外交」をアレンジした 北京の米国大使も着任時に  「私は中国を愛している」 と話していた。 米政府は 米国内では、 中国に強硬姿勢を取っているかのようなスタンスを見せているが、 中国では 柔和な態度を見せている。

 日本ではよく、 米国主導のTPP協議に日本政府が参加することは、 日本は中国ではなく 米国に今後もくみすることの意思表示となる、 という解釈が聞かれる。 しかし、 米国と中国がしっかり手を握っていることもありうるので、注意が必要な面がある。                                                    (引用終り)


米政府側は (日本政府が求めるような) ADIZの撤回を中国に要求せず、 代わりにADIZ規制に従わない飛行機についてどのように対処するつもりかを明確にするよう求めているだけだ。 防空識別圏というのは国際法的に 一般化された空域ではなく、 まず アメリカが 勝手に始め 日本、台湾、韓国、インド、パキスタン、イギリス、カナダ、 ノルウェイが それに続いて 自国の都合によって -- ある意味では“勝手”に範囲を設定して -- 運用している概念である。 中国が 「撤回するはずもなく」 撤回を求めることもできない 代物だろう。

                                                         大艦巨砲主義 さん 引用
中国国防部は中華人民共和国の東シナ海における防空識別圏、そしてその航空機の識別ルールを発表しました。
以下はその全文です。

東シナ海の防空識別圏における航空機識別ルールのお知らせ

中華人民共和国国防部は、東シナ海防空識別圏を設定した。
現在の東シナ海の航空機識別規則は以下のようになる。

【1】この防空識別圏を飛行する航空機は、これらの規則に従わなければなりません。
【2】この防空識別圏を飛行する航空機は識別のために以下の手段を提供すること。
1、飛行計画識別
 東シナ海防空識別圏を飛行する航空機は、中国人民共和国の関係機関に飛行計画を報告すること。
2、無線識別
 防空識別圏を飛行する航空機は、双方向無線通信を維持し、
 中国の行政機関による問い合わせに迅速かつ正確に応答すること。
3、トランスポンダ識別 
 防空識別圏を飛行する航空機で、かつレーダートランスポンダを搭載している場合は、
 飛行コース全体を通じて作業トランスポンダを維持すること。
4、ロゴ識別
 防空識別圏を飛行する航空機は、国際条例に基づき、国籍や登録識別を判別しやすいロゴをつけること。

【3】防空識別圏を飛行する航空機は中国の認可単位の行政機関の指示に従うこと。
 これに拒否した場合は中国の軍隊による防御的な緊急措置を行う。
【4】中国人民共和国国防部は、この東シナ海防空識別圏を担当する行政機関である。
【5】中国人民共和国国防部は、これらの規則を担当する。
【6】この規則は2013年11月23日午前10時をもって有効とする。                      (引用終り)

                                                    2013.12.05  JB プレス 引用
  中国が、南シナ海と東シナ海にフィリピンや日本といったアメリカの“軍事的保護国”をターゲットにした防空識別圏を設定して、アメリカ政府に揺さぶりをかけるであろう、といった予測はアメリカ軍事関係者の間では想定内の出来事であった。しかしながら、東シナ海方面すなわち日本をターゲットにした防空識別圏が先行したことに対しては「予想がずれた」と言っている人々が少なくない。

 軍事関係者そして米軍当局にとっては想定外の出来事ではなかったため、米軍としては当然の行動として、丸腰で飛行速度も遅く図体 (ずうたい) も巨大な、世界中のいかなる軍隊でもいとも容易く捕捉追跡可能な旧式爆撃機 B-52 に中国防空識別圏を飛行させて、アメリカ軍の対中態度を(中国と日本に対して)公表したわけである。

 もちろんアメリカ軍としては中国当局の防空識別圏設定は日本に対して向けられており米軍機は無関係であり、中国軍がB-52に対して「何もしない」ことは百も承知の上でのデモンストレーションである。   -- 中略 --

 ところが、 B-52の示威飛行から時を経ずして、 “妥協の人”オバマ大統領率いるアメリカ政府は アメリカ航空会社に対して 中国防空識別圏での中国当局の要請に応じて フライトプランを 中国当局に提出するように働きかけた。 その結果、 ユナイテッド航空、アメリカン航空、デルタ航空は 中国当局に対して フライトプランを提出した。

 筆者 (北村 淳 - 対中封じ込め派と自己紹介している -) 周辺の少なからぬアメリカ軍関係者は 「アメリカ民間航空会社が 中国にフライトプランを提出した時点で、 米軍が B-52を飛ばして実施した 米軍としての態度表明は 全く水泡に帰した」 と 憤慨している。

 もっとも 「オバマ政権には、 中国と決定的に対決してまで、 日本をはじめとする 同盟国の肩を持って アメリカの極東地域での国益を維持しようなどという タカ派的発想など 端から存在しない。 そうである以上、 いつも通りの対中妥協の繰り返しで、 仕方がないことではある」と 半ば諦めているのである。                   (引用終り)

 ようやく、 一般の 「マスコミ」でも、 私の考えているような 「発言」が 見受けられだした。  米軍が 「B-52」を 2機飛行させたことについて、 「丸腰(爆弾を積んでいない)飛行」であること、 「飛行速度」が遅いこと、 「旧式」であること、 「どこの国の軍隊」でも、捕捉・認識 できることに 着目しての 記事は無かった。

 『反中派』のブログは その勇姿を称え 「中国は オシッコを漏らした」「ガクブルで 逃げた」、 または その戦闘能力を 「レーダーの機能が低く 捕捉できない」などと 炎上した。 いつかの戦いの 「鬼畜米英論」に似ている。 まあ、 指導的論客たちも 当時のような方々が 多いのだから 当然であるのだが … 民間航空各社が 「フライトプラン」を 提出した時点で 「アメリカ政府の考え方」に 気がつかねばいけない。

 こういう ねじれた世論形成をする 「政府」「マスコミ」を 持っていると、 1933年 国際連盟 特別総会での リットン報告の審議と 同じようになるだろう、などと考えてしまう。  当時 「リットン報告書」 の最終的な同意確認において、賛成42票、反対1票(日本だけ)となり 国連を脱退し、 戦争への道に 突き進んでいった。「リットン報告書」が 日本に とても 不利であったかと言うと、 そうではなかった。 リットンは 日本の満州における特殊権益は認めたが、 満州事変は正当防衛には当たらず、 満州を中国に返した上で (実質的には 返さないのだが …) 日本を含めた外国人顧問の指導下で 自治政府を樹立するように報告書に記した。

 ところが、 「どこかの政府」のように「わが国の領土は、1cmなりとも 譲るものではありません。 毅然とした態度で 臨みます。」 と得意げに国民を煽っていると、 何kmもの領土そのものを その1cmのために失ってしまうこともある。 

 「施政権は日本にあるが、 領有権は 解決ができる世代まで 棚上げする」という方式の どこに 日本の不利があるのだろう。 これは、「日本の特殊権益を認めたうえで、 日本と他の国々で 自治政府を作る」という リットンが日本が受け可能だと考えた 報告書ですら 蹴ってしまった 当時の様相と 同じだろう。 

 アメリカ副大統領の来日は 急遽 決まったわけではない。 その目的は 「ISDS条項」「ラチェット条項」「日米二国間協定 (自動車) 」の 確認にあった。 これと引き換えに ちょっと 「リップサービス」をしてくれたのだ。 TPPに関しては 菅直人が 言い出したとき以来、 この条約の危険性を指摘してきた。 一般国民にとっては クソの役にも立たない。 が、 一般の日本国民 (国家神道信者) に言っても無駄なのだが …

 -- 注 -- ラチェットとは、一方にしか動かない爪歯車を指す。ラチェット規定はすなわち、現状の自由化よりも後退を許さないという規定。 後に 何らかの事情により、市場開放をし過ぎたと思っても、再度 規制を強化することが許されない。

 -- 注 -- ISDとは、ある国家が自国の公共も利益のために制定した政策によって、海外の投資家が不利益を被った場合には、世界銀行傘下の「国際投資紛争解決センター」という第三者機関に訴えることができる制度。 この審理は、あくまで「政府の政策が投資家にどれくらいの被害を与えたか」という点だけに向けられ、「その政策が公共の利益のために必要なものかどうか」は考慮されない。

 シンガポール、ブルネイ、チリ、NZのTPPは、関税ゼロで始まっている。小国は一国で国民に必要なものを賄えないことから、お互い得意分野を補完し合う形で始まった極めて合理的なルールである。例えば、シンガポールは食料生産はほとんどできないが、工業製品は中継基地として何でも手に入る。それに対し、NZやチリは国民に必要な工業製品をすべて賄うことはできないが、農業生産はお手の物である。それぞれの国が足りない物を融通し合うには関税ゼロが一番好都合である。

 そこにアメリカがちょっかいを出して、相当何でも自国で賄える大国が介入した。大国にもそれぞれ得手不得手があるが、不得手な物の関税をゼロにしたら、不得手な産業は消えてなくなる。大国同士で関税ゼロなどどだい無理な話なのだ。

 よく 日本の農業の「国際競争力」を 高めて 輸出できるような農業に転換させる、 と夢物語を 話すことが多いが、 TPPが 発効したと同時に 世界の農産物が 入り込み 壊滅するのは 目に見えている。 そんなことは アメリカですら分かっているから、 「自動車」では、 日本車の輸出急増の場合は、 関税復活を 日本に認めさせる 二国間協議をやっている。 -- 注 -- 茂木氏は会談後、日本が米国の自動車関税を長期にわたって残すことを認めた代わりに、 「米国にも(日本の農産品の関税に配慮する)柔軟性を発揮してもらいたい」と求めたことを明らかにした。 との報道に あるように、 米国との関係では 日本だけが 不利益を受ける 不平等条約になろうとしている。


民主党の前原氏が 「我々は交渉参加表明をしたいと模索したが、この条件ではあまりにも日本は不公平だということで、我々は非対称的だということで交渉参加表明をしなかった」。そして「これ、妥協してまさか交渉参加するなんてことはないですよね」と迫った。

 安部首相は正面から答えず、「前原さんも民主党も政府として交渉に当たってきた。米国との交渉においては、中身においては、皆さんに守秘義務が課せられているはずです。交渉中のことをいちいち外に出せば交渉にならない」とした。

 前原氏が「守秘義務」を破っても訴えようとした「不公平な交渉」は、翌日の全国紙はほとんど載らなかった。東京新聞が扱った程度で、朝日も日経も無視した。

      何が秘密か それが秘密。 秘密を決めるのは私

       そして漏洩したら 懲役10年 ウォホッホッホッ
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